相談支援専門員として、仕事を始めてから2年半近くになる。利用者は現在100名を超えたが、まだまだ経験は浅く、駆け出しの50の手習いであるとは思っている。
ただ、自分なりにこの仕事への熱い思いと信念を持ちながらやっている。
「相談支援専門員」とは障害者の相談・支援を行い、障害のある方や支援を必要としている方及びその家族と介護施設を繋ぐ立場にある仕事であり、日常生活において適切な支援を受けられるようサポートする役割もある。
あえて言うならば、その方のこれからの人生をしっかりと支え、寄り添いながら見守り、時には一緒になって修正していく立場。
この仕事、まず私につながっていただいたことに縁を感じる。そしてまずはその方との信頼関係をしっかりと築き、任せてもらえるかどうかを探っていく。それがうまくいくことができたなら契約となる。
その後、その方の障害特性、生育歴を入念に本人や家族や様々な関係者から聞き取りによって調べ、私になりにその方のこれまでの人生を紐解いていく。
そしてその上でその方が本当に求めているものは何かを探っていく。言葉で表現されることもあれば、それが難しいこともある。また、言葉で伝えられても、それが本当にその方の求めていることであるかの意思決定支援を見極めることが難しいことだってある。悪戦苦闘は当然のことと思いながら、しっかりと自分なりに時間をかけてサービス等利用計画案を検討し、作成していく。
こうした経過を経て、その方の福祉サービス、日常生活支援のサービスがスタートしていく。
最初の3か月は毎月モニタリングをしながら、これで良かったのか、本当にこのサービスで本人の求めているものと一致しているのか、他に必要なものは何かを私なりに、そして利用しているサービス事業所や本人と共に聞き取りをもとに検討していく・・・。
この時、大切なことは利用者に寄り添うことであり、事業所に忖度することではないと肝に銘じている。
私見ではあるが、私の立場はどこの事業所にも属さず、あえて個人事業主として経営している。それは、第3者的な立場で個人として利用者に寄り添い、公平にその方が利用しているサービスが適正かどうかを見極めながら検討していくことが可能だという考えも持っている。実際、事業所に対してその方への支援の様子を冷静にしっかり見つめている自分がいる。(あえて言うならば、私もそうした目で見られていると自覚している)
だから、その方の利用されている就労の場、生活の場(施設入所・グループホームなど)のサービスがその事業所の雰囲気や作業内容、人間関係などいろいろな面で合わないと感じた時には、熟慮はしながらも躊躇なく他の事業所への変更を検討し、紹介している。
当然、相談支援専門員に共通することはその所属する事業所、その方の利用する事業所に忖度して行われているものではないとは思っているし、みなそう考えて支援されていると思っている。
でも、受け取り方によっては私の立場は「一匹狼」という考え方もあるのかもしれない。でもそうした考え方もあってもいいんじゃない?私が合っているなら利用してもらえばいいし、考えが異なるならば変更してもらってもいいと思う。
どうすることが正解かはわからない。
しかし、私を通して様々な福祉サービスを利用する方にしっかりと寄り添いながら、私なりに一生懸命にその方の人生がより充実したものになるために努力していきたいと思っている。