小学校の教員をしていた頃は、朝から全く心の余裕がなかった・・・。

   起床するとその日のスケジュールが頭の中にあり、しなければならないことを思い浮かべ、自分を追い込んでしまっているのが日常だった。

 習慣で朝早く目覚めるものの、その日一日の予定を確認し、シミュレーションしながら授業のことで頭がいっぱい。「時間との勝負!」と構え、毎日テンパって準備をし、自分を追い込み、かなり早くから勤務することも多かった。完全な「朝型人間」だった。

 学校はほとんど午前中が勝負。授業が集中していて、大変だった。あっという間に午前中が終わる。特に最後の勤務地は午前中に5時間あって、目まぐるしさと息つく暇もないぐらい忙しかった。

 ただ、教員最後の年は健康のため、朝のウオーキングをすることを意識したことで、少し気持ちの変化が起こったように思う。少しでも朝の空気を吸い、気分をゆったりと構えることで何となく余裕を感じることができるようになった。

 そして新しい自分の道を求め、定年まで余裕を持って教員を退職。4か月の準備を経て障害のある方の相談支援専門員という職に就いた。

 それから2年が経ち、第2の人生を生きていると言える現在。ゆったりとした気分でその日一日のことを考え、穏やかにスタートさせることが自分にとって一番大切なことだと考えるようになった。

 家の中に残業としての仕事を持ち込まないこと。ゆったりとした気分で朝を迎えること。自分の許容量を考えて仕事に臨むこと。何とかなるさと構えること。これらは自分の中での必須事項となった。

 起床するとその日の確認をすることは変わりない。しかし、決して自分を追い込まないように心がけている。心のゆとりを持つことは、現在の相談支援専門員という仕事にとって一番大切なことであると常に言い聞かせている。

 5時前後に起床。まずは30~40分ほどのウオーキング。一日の予定を思い描くことも多いが、自然を眺める余裕を持ちがなら、ボーっと、とりとめもないことを考え、歩くことも多い。

 戻ってからは自宅の横にある、自分の家庭菜園を見て回る。野菜の成長や雑草の生い茂る様子をのんびりと眺める。成長の喜びと雑草の生命力を感じ、一日の活力をもらっている。時にはもっと早起きし、ウオーキングの時間も返上し、植え付けや草刈りなど畑仕事に充て、1~2時間ほど畑にはまることもしばしばである。   

 仕事は自宅横に作った妻の実家の1階部分の事務所。通勤時間徒歩1分未満。8時開始。入り口のカギを開け、パソコンのスイッチと入れると同時に仕事のスイッチをオンにする。

 相談支援専門員という仕事は対人関係の密接な仕事である。様々な障害のある方に寄り添いながら、その方の保護者や事業所の方々とも接していく。大変気を使い、言葉を選びながら。それはストレスとなるものであり、精神的にハードなものなのだと自覚している。

 毎日いろいろなことが待ち構えている。それは大変な難題となるものなのかもしれない。

 だから、朝のゆとりを持ち、一日のウオーミングアップとして心をニュートラルな、穏やかな状態にして臨むことが必要なのだと思う。
 
 さあ、今日も一日、楽しんで頑張ろうっと!