「今日はどんな一日だったか?楽しんだか?」

 毎日夕方帰宅すると愛猫「ゆめ」に私は話しかける。当然応えることはほとんどない。たまに「ニャアー」と鳴く。彼女なりに返事はしていることもあるとは思うが・・・。

 たぶん、私自身が自問自答している。その自分勝手なひとときがいい。
 
 ゆめは取り立てて何もしない。ただ喜んで?すり寄ってきて頭をこすりあわせてくる。ゴロゴロ言い出す。癒しの時である。

 最近は朝方5時過ぎに妻が目覚めた時に外へ出たがる。家の周りを散歩し、7時の朝食時には家の前庭にいて、名前を呼んで、「めし!」と叫ぶとすぐに帰ってくる。朝食後はうろうろしているが、食卓のテーブルに私が座っていると寄ってくるので膝の上に誘うと乗ってくる。私の右手の親指と人差し指の間に吸い付いてしゃぶり出す。しばらくしたら満足して自分から離れることも多い。それから午前中は家の中で日向ぼっこしながら朝寝。

 日中の午後は家の周りの庭や畑にいて、虫や鳥を追いかけ、他の猫との会話をしているのかもしれない。私は仕事なので、この子が何をしているのかは当然のことながらわからない。         
 
 夕方はすでに家の中にいることもあれば、家の前庭の木陰でじっとしていることもある。私の帰宅を見つけると、ほぼ必ず出迎えてくれる。外にいた時には誘うと一緒に家の中へ入る。

 仕事で一日いろいろあったことは妻に話し、聞いてもらうことですっきりさせている私だが、この子の姿を見つけ、すり寄ってくる様子を見るだけでも言葉にできない癒しを感じる。そして、冒頭にある声かけをしている。

 夕食後、家の中で私もこの子も自分勝手に好きな場所でゴロゴロしている。どこにいるのかわからないことも多いが、一番多いのはソファの上での熟睡。完全なうつ伏せ寝でいることもあれば、無防備で仰向けの時もある。

 食べたりない時には起きてきて、催促してくることもある。片付けをしているとよくあるが、魚の塩焼きが大好物で、匂いを嗅ぎつけて待っていることが多い。仕方ないので?私は少しその部分を残してあげることもある。(癖になっている?)

 そこまですると、今度は完全に寝る。家族の誰かが足を投げ出して毛布か何かをあてているとすぐに潜って安心したようにまた寝る。私の時には顔や頭、体をぐちゃぐちゃにしながら触っていると、のどを鳴らしてゴロゴロゴロゴロ・・・・・・。つい一緒になってうたた寝をしてしまう。それがまたいい。

 寝る時の場所は彼女の自由なのだが、最近は寝る段階になると察知してほぼ必ず私の布団の側にきて、寒い時には潜り込む。暖かい時には掛け布団の上に来て寝る。夜中いつの間にか私の腹の上にいて、苦しくなってうなされることも多々あるが、慣れた。夜中目が覚めて「おい!」と突っ込むこともしばしば。でもそれも彼女の愛情表現だと思って受け取ると許せる。

 最近はこうした毎日をこの子と一緒に生活している。それも私の日常。いろいろとある日々の生活の中で、この子に癒されながら人生を楽しんでいる。

 「明日も楽しんで生きていこうな!」話しかけながら、同時に自分にも言い聞かせている。