あかね｢よし！ 絶好調！｣
ヴィアンカ｢おや？ ジーナさんに続いて、あかねさんも完全復活で、ありますか｣
あかね｢まぁね。ほら、ジーナと違ってワタシは腕のジョイントがイカれただけだから、パーツさえ手に入ればリペアは難しくなかったって｣
ヴィアンカ｢しかし、あかねさんの復帰で、我が家栄光の６神姫も、遂に出揃いまったな｣
しいな｢栄光の？ ７人ライダーみたいなものですの？｣
ヴィアンカ｢まぁ、そのやうに考えてもらって、問題ないかと。なにせ、10年以上の永きに渡り、魔界の如き我が家の頂点に君臨し続けた方々ですからな。戦闘力に関する逸話だけでも、ギルベイダーを素手で叩き落とす、惑星型トランスフォーマーを単騎で撃破する、スーパーロボットと拳で語り合う等々、枚挙にいとまがありませぬ｣
あかね｢おいおい、ワタシたちはバケモノかって。いくらなんでも、それは言い過ぎだって｣
ヴィアンカ｢そしてその影響力も、それはもう、行き遅れのお局様クラs……｣
あかね｢あんだって？ ﾝﾝ?｣
ヴィアンカ｢い、いえ！ なんでもありませぬ！｣
あかね｢よし｣
しいな｢それで、あかねの他の、その６神姫とは、どなたですの？ ジーナは入っていそうな気はしますが、なにせ、我が家の神姫は佃煮に出来る程に数が多過ぎて、わたくしのような新参者には、把握しきれませんわ｣
ヴィアンカ｢では、僕からざっくり説明を｣
あかね｢それって、なんかテレビの総集編みたいだよね｣
ヴィアンカ｢それは、言わぬがお約束で、ありましょうに……｣
ヴィアンカ｢先陣を切るのは、６神姫のトップ、ランサメント型の彩夏(さいか)さん。なに考えてるのかよく分からない飄々とした性格ながら、その実力は本物。あのキングゴジュラスさえ、彩夏さんにとっては仔犬同然。そう、正に最強。そう、正に……魔王！｣
彩夏｢やれやれだぁね。久々の出番だと思ったら、なんか好き放題言われてるし｣
ヴィアンカ｢その彩夏さんの相棒、エスパディア型の双刃(ふたば)さん。無敵のソードマスターにして冷静沈着な知性派神姫。しかしながら、内に秘められし無限の物欲に一度火が付くと、誰にも止められぬ、物欲魔神と化しまする｣
双刃｢酷い言われ様ですね。しかし、欲望とは、生物が生きる上で必要なもの。過剰な欲望はもちろん自制すべきですが、欲望そのものに対して否定的になるのは、賢明とは言えませんよ？｣
ヴィアンカ｢我が家の天使型の長女、アーンヴァル トランシェ２型のエーファ姉さん。通称やさぐれ天使。今でこそやさぐれ酒好きですが、こんな姉さんにも、天使のように純真可憐な頃があったと、涙ながらにマスターは語ります｣
エーファ｢オッス、あたしエーファ。あとヴィアンカ、あとでちょっと顔貸してね｣
しいな｢あの……顔が近いのですけど？｣
レベッカ｢気にするな。僕は気にしない｣
ヴィアンカ｢……ストラーフ bis型のレベッカ姉さん。強くて優しくて頼りになる、僕の憧れの人なのですが、その……極度の……アレ……でして…………｣
ヴィアンカ｢最速のアーク型、あかねさん。我が家で最初にお迎えされたフルセット神姫もあかねさんなら、我が家で最初にクラッシュした神姫も又、あかねさんであります｣
あかね｢過去は教訓。だけどそれをいつまでも引きずって、スピードを落とすようなワタシじゃないよ！｣
ヴィアンカ｢そして殿は、まあ、しいなの予想通り、イーダ型のジーナさんで、ありまする。イーダ型はドＳでなくてはならないと言ふ、妙な拘りの持ち主で、実際、そのような振る舞いが目立ちましたが、近頃は、それなりに自分に素直に、なりつつありますな｣
ジーナ｢お黙りなさい。まったく、なぜワタクシが、このような茶番に付き合わねば…｣
しいな｢ﾌﾌｯ……。たしかに、ジーナはマスターに、あんなコトやらこんなコトやらをして頂くのに忙しいですからね。まったく、なんて憎たらしい｣
ジーナ｢おっ、お黙りなさいっ!?｣
ヴィアンカ｢と言ふことで、この方々が、我が家最強の６神姫であります。簡単ではありますが、しいな、これである程度、彼女たちのコト、理解出来まったかな？｣
しいな｢そうですわね……｣
しいな｢困ったお姉さんたち｣
ヴィアンカ｢正解｣
｢｢｢｢｢｢なんだと～～～～～～～～～！！？？｣｣｣｣｣｣