千葉修平のブログ

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 今回は、6月の自由民主党代表質疑に登壇しました。様々な論点を取り上げましたが、このうち、本市で発生したメガソーラー火災による山火事リスク、そして、巨大な森林開発を伴うメガソーラーパネル工場について取り上げた箇所をまとめましたので、下記、掲載いたします。議場での真剣勝負。ぜひとも、緊張感あるやり取りをお読みいただければ幸いです。

 

【ちば修平】

 先般、本市内で発生したメガソーラー火災についてお伺いいたします。
 今年四月に本市青葉区の西仙台ゴルフ場メガソーラー発電所で発生した火災では、消防車五十台以上、消防隊員や団員二百人以上が火災対応に当たり、鎮火まで二十二時間もの時間がかかりました。今回、鎮火までこれほど困難を極めた理由をお伺いいたします。
 また、現場周辺には山林が広がり、当日に強風が吹いていれば、山火事のリスクがあったことは想像に難くありません。市当局の御所見をお伺いいたします。
 また、今回の火災原因については、全国的な問題であることから、現在消防庁と合同で調査中とのことですが、調査結果はいつ判明する見通しなのか、お伺いいたします。
 今後、メガソーラーと同時に設置される蓄電池の火災も問題になってくると考えます。鹿児島県伊佐市では、三月、リチウムイオン電池を使った蓄電池装置が五基置かれた建屋が爆発し、熱風と衝撃で消防隊員四人が負傷、水をかけるなどの消火活動はできず、自然鎮火を待つしかなかったとのことでした。同様の火災が発生しないよう、より厳格に事業者に指導を行うべきだと考えますが、御認識をお伺いいたします。
 関連し、本市の秋保と青葉区境の六百ヘクタールという東京ドーム百三十個分超の広大な山林を開発し、国内最大級の太陽光パネルと蓄電池製造工場、工場が利用する電力を賄うメガソーラーを建設する構想についてお伺いいたします。
 事業者の説明資料によれば、今月から環境アセスを行う予定とのことですが、実際には、国や本市に対して事業届出どころか事前相談すらもない状況であり、果たしてこの計画自体がどの程度信憑性のあるものなのか、疑問があるような状況です。一方で、土地の買収は八割が既に完了しているとの話もあり、事態を注視する必要があると考えます。
 秋保では地元住民の反対集会も行われ、昨日は市長宛てに要望書も提出されました。本市の財産とも言える秋保の景観や自然環境を守りたいとの思い、様々な災害リスクへの懸念を地元住民が持つことは、極めて当然です。
 そもそも脱炭素対策としての再エネのはずなのに、二酸化炭素を吸収する山林をこれだけ大規模に開発することは自己矛盾と言えます。市当局に確認したところ、当該の山林は市街化調整区域であり、そもそも工場などの建築物は原則建築できないことを確認いたしました。
 市に対して事前相談すらない状況ではありますが、報道が先行し、住民の不安と不満が高まる中、まずはこの議会の場において、郡市長から当該の土地は市街化調整区域であり、工場等の建築物は設置できないと明言すべきと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
 仮に工場が設置できない場合、この土地に大規模なメガソーラーを設置する可能性があります。本市西部では既に複数のメガソーラーがあり、さらに今後も茂庭地区などで森林伐採を伴うメガソーラー開発計画があるなど、乱開発に近い状況になっています。市長がリーダーシップを取り、太陽光条例の強化をはじめ、大規模な森林開発を伴うメガソーラーに歯止めをかける施策を打ち出すべきだと考えますが、市長の御認識をお伺いいたします。
 一方で、ゼロカーボンシティー実現の観点から、本市としては太陽光パネルの適切な活用に関しては進めるべきだと考えます。東京都と川崎市では、域内で多くの住宅を供給するハウスメーカー等に対し、新築住宅等への太陽光発電の設置を義務化する、いわゆる義務づけ条例を導入し、来年四月からの施行が予定されており、神奈川県相模原市や千葉県松戸市も導入に向けて議論を開始しており、本市としても前向きに検討すべきと考えます。
 一方で、地震や大型台風等の災害時に破損した場合の火災や感電リスク、再エネ賦課金による電気代高騰の懸念事項のほか、近い将来にはパネルの大量廃棄時代も訪れます。
 本市で導入する場合、上記の懸念事項に対応することを前提に、有害物質の含有が指摘される外国製パネルではなく、国産パネルの活用を優先した上で、条例を検討すべきと考えますが、市長の御所見を伺い、私の第一問といたします。

 

【環境局長】

 私からは、大規模な森林伐採を伴うメガソーラーの設置に関する御質問にお答え申し上げます。
 森林地域における太陽光発電事業については、これまでも適切な環境配慮を促すため、本市の環境アセスメント制度において規模要件の引下げや指導方針の策定を行ったほか、地域との共生の促進を図るため、本市の太陽光条例を昨年十月に施行したところでございまして、また、宮城県におきましても、森林の開発を伴う再生可能エネルギー事業に対する新たな課税制度が導入されたところでございます。
 本市において、法令を超える規制を行うことは難しいものと認識をしておりますが、引き続き、今回の事案に係る事業計画の詳細について情報収集を進め、事業者から協議等があった場合には、景観や自然環境などへの影響に対する懸念をしっかりと伝えるとともに、このような事案に対しまして、本市のスタンスをより明確化するための取組などについて検討してまいりたいと、そのように考えているところでございます。
 以上でございます。

 

【都市整備局長】

 私からは、秋保町長袋地区におけます太陽光パネル製造工場の建設計画に関する御質問にお答えいたします。
 本計画につきましては、事業者から事前相談がございませんので、現時点で詳細は不明ではございますが、報道等によりますと、大規模な森林伐採を行い、太陽光パネルや蓄電池の製造工場を整備するものであると承知してございます。
 建設予定地は市街化を抑制すべき区域である市街化調整区域でございまして、立地できる施設を限定しており、報道などから把握している製造工場につきましては、開発許可の対象とはならないものと考えております。
 今後、事業者からの協議の申出があった際には、適切に対応してまいりたいと存じます。
 私からは以上です。

 

【消防局長】

 私からは、メガソーラー火災についてお答えいたします。
 初めに、本火災に係る消火活動等についてでございます。
 今般の火災につきましては、通報内容や施設の場所などから大規模な火災に発展することが想定されたため、初動の段階から部隊を増強し対応いたしましたほか、活動の長期化も考慮し職員を招集するなど、総力を挙げて対応したところでございます。
 具体の消火活動につきましては、敷地が広大で、かつ、容易に消防車両が進入できないことに加え、隊員の感電リスクに細心の注意を払う必要があったことなどから、困難な活動となり、完全な鎮火まで相応の時間を要したものでございます。
 また、当日は幸いにも風の影響は受けませんでしたが、仮に強風時であれば、周辺山林等への延焼の危険性がさらに高まり、部隊の増強や空中消火の対応など、活動はより困難になったものと考えております。
 次に、火災原因判明の見通しについてでございます。
 この火災の原因調査につきましては、施設の特殊性等を踏まえ、経済産業省や国の研究機関である消防研究センター等と合同で実施し、専門家の知見や助言をいただきながら進めているところでございます。
 現在、消防研究センターに焼損物件の子細な鑑識を依頼しており、三か月程度の期間が必要であると回答をいただいております。今後につきましては、その結果を踏まえながら、最終的な火災原因を判定してまいりますので、さらに一定程度の時間を要するものと見込んでおります。
 次に、蓄電池設備に対する指導についてでございます。
 現在、市内に条例等の規制対象となる蓄電池設備を備えたメガソーラー施設はございませんが、鹿児島県での蓄電池設備火災を受け、経済産業省では、設置事業者に対して保安確保の徹底を求めているところでございます。
 このような状況も踏まえ、当局といたしましても、事業者から条例に基づく届出等があった際には、設備の設置基準や適切な維持管理の徹底について必要な指導を行い、施設の火災予防に努めてまいります。
 私からは以上でございます。

 

【ちば修平・再質問】

 再質問いたします。この秋保のパネル製造工場の件です。秋保のパネル製造工場、市長からできれば御答弁いただきたかったんですが、今、局長のほうから御答弁いただきまして、パネル工場というもの、これは設置できないということで確認をさせていただいたことは、一つ大きいことだったのかなと思っております。
 ただ、一方で、やはり工場はできなくても、森林開発も伴うメガソーラーの設置というものはされる可能性は依然として残っているということで、地域住民の不安というものはまだあるのかなと思っております。
 市長のほうに、この森林開発を伴うメガソーラーの御認識というものをちょっとお伺いしたんですが、ちょっとこの辺の御答弁をもう少し、より明確にしていただきたいなと思いますので、御答弁をお願いいたします。
 これに関しまして、先ほど環境局長のほうから、なかなか法令を超える規制というものは難しいと。その一方で、本市のスタンスというものをより明確化していく取組はしていかなければいけないということをおっしゃったと思うんですが、このスタンスをより明確にする取組というのはどういうことを考えていらっしゃるのかということを具体的にお聞かせいただければと思います。

 

【郡和子仙台市長】

秋保の山林を活用した太陽光パネルの設置についてのお尋ねでございましたけれども、先ほど来、局長も答弁をいたしましたが、私自身の森林開発を伴うものについてどう考えるかということでしたので申し上げますと、私も義務づけ条例の導入についてお話をさせていただきました際に申し述べさせていただきましたけれども、杜の都仙台を形づくる市街地にある豊かな緑、あるいは住宅地に皆様方がおつくりをいただいている緑、そしてまた豊かな山林という、そのような緑に包まれた仙台でございます。山林部の森林を大規模に伐採するメガソーラーを再生可能エネルギー、太陽光発電を普及するということの主に挙げるというよりは、それぞれ建築物の屋根を活用するという方向が望ましいということを申し述べさせていただきましたけれども、まさに森林には多様な機能が備わっているものと思っておりまして、そのようにしたいと思っているところでございます。

 

【環境局長】

 メガソーラーに対して歯止めをかける施策について何かないかという再度のお尋ねというふうに捉えているところでございます。
 御指摘のように、大規模な森林伐採を伴うメガソーラーの開発というのが想定をされているというところでして、一般論としては、先ほども申し上げましたけれども、このようなメガソーラーに対しましては、本市が法令を超えて規制をしていくというのはなかなか難しいんだと、そのようには捉えておりますけれども、一方で、何とかならないのかという地域の方々のお声というんでしょうか、お考え方というのも承知をしているところでございまして、そういった点においては、とにかく我がほうとしましてはやはり大規模な森林開発、森林伐採を伴うようなメガソーラーについてはやはり課題が大きいんだというような、そういったスタンスをしっかりと明確にしていくと、より明確にしていくという取組が必要だというふうに考えていまして、具体的にということで今お尋ねありましたけれども、これからいろいろ考えていくということにはなりますけれども、例えば計画の早い段階から当該地の環境影響についてしっかりと把握をしていただくと、そういった手続というのをひとつかませられないのかとか、そういったことを含めまして、いろいろ検討していきたいと、そのように考えるところでございます。