来季、チケット争奪が起こりそう | フィギュアスケート研究本

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3回転半の重圧と戦った浅田真央の1年
フィギュア国別・女子FS


スポーツナビ2013年4月14日 12:38

 フィギュアスケートの世界国別対抗戦2013は13日、東京・国立代々木競技場で最終日を迎えた。女子フリースケーティング(FS)では、ショートプログラム(SP)5位と出遅れた浅田真央(中京大)が、フリー117.97点、合計177.36点と奮わず、5位で今シーズン最後の試合を締めくくった。1位は鈴木明子(邦和スポーツランド)、2位、3位は米国の2人、アシュリー・ワグナーとグレイシー・ゴールドが入った。

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国別対抗戦では疲労の色が見えた浅田真央。来季へは「集大成」の覚悟で臨む【坂本清】

今季最後の演技で浅田を襲った疲労感

 両手を広げてお気に入りのプログラム『白鳥の湖』を終えた瞬間、浅田の表情が大きくゆがんだ。2012-13年シーズンの最後の最後に浅田が見せたのは、強い疲労感に襲われて苦しそうな、これまでに見たことのない姿だった。

 調子自体は悪くなかった。直前の6分間練習でもトリプルアクセルを着氷。本番では、冒頭でそのトリプルアクセルが開いてダブルアクセルになってしまったが、それ以降は流れも良く、ジャンプも次々と決めていた。
 ところが後半に入って急変。演技後に浅田が語ったところの「ちょっと今までにないような、体も足も呼吸もすごい苦しい状態」になってしまったという。それでも何とか持ちこたえて大きなミスなく滑りきったが、後半はスピード感が失われ、終盤の見せ場であるステップシークエンスでも疲れが見られた。

 浅田自身、突然襲った疲労の原因は「分からない」と困惑気味。しかし、浅田を指導する佐藤信夫コーチには思い当たる節があった。
「年々、そういうところが出てきているのは間違いないと思う。(今日の演技は)最初は結構良いかなと思って見ていましたが、トリプルアクセルの負担が後から出てきたかなという感じはしています」

佐藤コーチ、3回転半は「とてつもなく大きい」精神的負担

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演技後、肩で息をしながらリンクサイドに戻る浅田【坂本清】

 これまで、浅田は難易度の高いトリプルアクセルに果敢に挑戦してきた。しかし今シーズンの前半はその大技を封印。佐藤コーチと話し合い、練習で跳べないなら試合に入れるのはやめようと決めてのことだった。

 代名詞であるトリプルアクセルを欠いた浅田ではあったが、それでも次々に勝ち続けた。グランプリシリーズ(GP)の中国杯とNHK杯で立て続けに優勝すると、迎えた昨年12月のGPファイナルを4年ぶりに制覇。スケート技術の高さや質の高い演技で、ジャンプに頼らずとも高得点が狙えるようになったからこその優勝だった。
 シーズン後半からはトリプルアクセルを解禁。今季初のアクセル挑戦となった2月の四大陸選手権ではSPでいきなり成功させて優勝した。続く3月の世界選手権でもSP、FSともに3回転半を跳び着氷。3位に入り、3大会ぶりに世界選手権のメダルを獲得した。

 しかしながら、結果を残してもなお、佐藤コーチは浅田の思うままにアクセルを跳ばせるわけにはいかないと考えている。トリプルアクセルや3回転-3回転といった大技をプログラムに組み込むことで被るものも大きいからだ。肉体的な負担ももちろんあるが、佐藤コーチが心配するのは「精神的なプレッシャー」。「とてつもなく大きい」という言葉で表現したその重圧は、ジュニア時代からトリプルアクセルを跳び続ける浅田に想像以上に負荷をかけているのだろう。

 佐藤コーチ曰く、それでも浅田は「何が何でも(トリプルアクセルを)やりたいという強い気持ちを持っている」という。しかし、「私としては、それが許される状況なのかというのはよく判断しながらもっていかないといけない。その点についてはなかなか(浅田と)心を一つにするのは難しかった」と葛藤したことを明かした。浅田と佐藤コーチのこういったやりとりそのものが、トリプルアクセルに挑戦する難しさを表しているのかもしれない。
ソチ五輪へ「スケート人生の中で一番良い演技を」

 トリプルアクセルに取り組む中で収穫もあった。佐藤コーチは「他のものを犠牲にしないでなおかつ(トリプルアクセルに)挑戦できるというところに向かって、手応えを感じつつある」と自信をのぞかせる。2月に開催されるソチ五輪を控えた来季に向けては「エレメンツを今まで以上に質の高いものにしていきたい」と、さらなる技の向上に強い意欲を見せた。

 ソチ五輪にかける強い思いは浅田も同じだ。FSを終えた浅田は、「五輪という最高の大きな舞台で、集大成の演技ができるように頑張りたい。良い色のメダルがほしい」と、最大の力をつぎ込む考えだ。
「最後はスケート人生の中で一番良い演技をしたい」と、ソチ五輪後の現役引退に含みを持たせた発言も残しているが、どちらにせよ、競技人生最高の状態で五輪を迎える覚悟であることには違いない。

「すぐにスタートしなければいけない」とすでに来シーズンを見据える浅田。ソチ五輪のリンクで全開の“真央ちゃんスマイル”が見られるよう、浅田の五輪挑戦を静かに見守りたい。

<了>

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疲労感のなかで演じ切った浅田。観客からの声援に、笑顔で手を振って応えた【坂本清】

真央“引退公演”で人気演目披露プラン

 真央がリクエストに応えます! 来季限りでの現役引退を表明したフィギュアスケートの浅田真央(22=中京大)が、来春のアイスショーで過去の名プログラムを演じるプランがあることが16日、分かった。これまで滑ってきたショートプログラム(SP)、フリーから、ファンの要望が多いものを再演する。現役最後の大会となる可能性が高い世界選手権(14年3月、さいたまスーパーアリーナ)後の“引退公演”で、恩返しの滑りを披露する。

 シニア転向元年にGPファイナルを15歳で制した05-06年の「くるみ割り人形」か、初めて世界選手権を制した07-08年の「幻想即興曲」もいい、はたまた10年バンクーバー五輪でギネス記録の1試合3度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めて銀メダルに輝いた「仮面舞踏会」と「鐘」もある、いや、10-11年シーズンから唯一2季滑った「愛の夢」も捨てがたい…。

 来年の春、ファンの頭は悩みでいっぱいになりそうだ。浅田がこれまで滑ってきたプログラムを再演する希望を持っていることが明らかになった。

 関係者によれば、まだ計画段階で企画は具体的に進んではいない。だが、当人の感謝の意味を込めた考えは強いという。今春のアイスショーでの実現も考えたが、競技生活途中であることを考えて延期した。

 いわば“浅田真央のリクエストアワー”。どのように人気投票するかは今後検討していく。競技人生のフィナーレにふさわしい、ぜいたくな時間になりそうだ。開催地なども未定だが、地元の名古屋を中心に全国的に公演すれば、より多くの要望に応えられそうだ。

 通常、アイスショーではそのシーズンのプログラムやエキシビションを披露する。過去のプログラムを滑ることはまれだ。引退後もプロスケーターとして活躍する可能性はあるが、現役のような高難度ジャンプを行う技術を保つのは難しい面もある。2月のソチ五輪、3月の世界選手権を終えた直後なら完璧な再現も可能で、貴重な場となる。

 浅田は世界国別対抗戦の女子フリーが行われた13日、ソチ五輪が開かれる来季限りで現役を退く決意を明かした。翌14日には「ソチ五輪で最後の、最高の滑りをできるようにと今は考えている」と覚悟も示した。この日は同五輪に向けた、2日間の代表候補選手のメディカルチェックを都内で終えた。

 この時期に引退を公表したのは「短い中で最終の全力を尽くせるんじゃないか。自分の気持ちをソチ五輪にぶつけたい。ファンの方もそういう気持ちで応援してほしい」と思ったから。誰より応援してくれる人を大切に思う浅田。金メダルを胸に“サヨナラ公演”で恩返しができれば、至上の喜びになるはずだ。【阿部健吾】

 [2013年4月17日11時11分 紙面から]日刊スポーツ

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09年10月 フィギュアGPシリーズ・ロシア杯で、SPの演技をする浅田

フリーの演技後、凄く疲れているにもかからず、リンクに贈られた花を丁寧に、出来るだけ拾っていました。

疲れているのだから、無理に拾わず、フラワーガールにお願いしたら良いのに、と思いつつ、浅田選手のいつもと違う行動に、何だか心理的変化があったのではないのか……という予感めいたものを感じました。

今季最後の演技の試合でしたから、温かいファンの気持ちに感謝しているのだとは思いましたが、まさか、引退を正直に語るとは思いませんでした。

記者が、意味深な言葉に突っ込みを入れて、無理やり聞き出した感もなくもないですが、浅田選手としては、言うつもりだったそうですから、来季は現役として最後かも知れない事を踏まえて、見てくださいと、ファンに先に教えてくれた形だったのでしょう。

普通は、引退しようと思いつつも、黙っている事が多いと思います。

しかし、来季、五輪後に突然、引退と発表して、ファンを悲しませたくなかったのかもしれません。

それよりは、来季、引退予定なので、貴重な現役の姿を見てほしい、最後をファンと同じ気持ちで一緒に過ごしたいと思ったのでしょう。

確かに、来季に引退するのが変わらないのならば、突然知って、もう現役の演技が突然見られなくなるショックよりも、まだ見られる時に言われた方が、残りの演技を、ファンは大事に大事に見られるのではないでしょうか。

“引退公演”と言われているアイスショーもですが、来季の全日本選手権や世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)のチケットは、争奪戦になりそうですね。

後は、NHK杯(東京)に浅田選手が出場したら、こちらもチケットが即売しそうです。(東京なら行きたいです……。)

GPファイナルも日本の福岡ですから、こちらもファイナル進出が濃厚な浅田選手が出る可能性大の試合です。

来季は、真央ちゃんだけでなく、引退予定の日本人選手全員の見納めの試合を、一つ残らず、大切に見ていきたいですよね……。



↓来季は、日本フィギュア期の超黄金時代の見納めてもしれません……。(´・ω・`)


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