エレーナ・ペレズナヤ&アントン・シハルリドゼ選手のFS | フィギュアスケート研究本

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当初カナダ組はこの結果を受け入れていたが、アメリカとカナダのマスコミは、ノーミスであったカナダ組が着氷ミスをしたロシア組に負けるのは不当判定であるとして大騒ぎを始めた(他国のメディアはこの騒ぎを客観的に報道するのみであった)。

フリースケーティングの翌日である2月12日に開かれたISUの技術委員会においてフランスのジャッジであったマリー・レイヌ・ルグーニュが、「フランスの連盟会長から、アイスダンスのマリナ・アニシナ&グウェンダル・ペーゼラ組をイリーナ・ロバチェワ&イリヤ・アベルブフ組に勝たせるという交換条件に、ペアではロシア組を勝たせてくれと言われた」と証言して騒ぎは拡大した。

結局ルグーニュは後に署名入りの文書において「圧力は存在せず、自分はロシア組の優勝を確信している」と表明したが、アメリカ・カナダ両国民や両国マスメディアはこの結論に納得せず、騒ぎ続けた。

この騒ぎを受けてISUのオッタビオ・チンクアンタ会長は独自の行動を表明。「フランスの審判員に不適切な行為があった」という理由を示してフランスの審判員の判定を削除し、1位をつけたジャッジの数を4対4の同数に変更してカナダ組にも金メダルを授与した。