伝兵衛のぶらり街歩きシリーズ
播磨国「印南山報恩寺」~兵庫県加古川市~
前回は、明治の神仏分離まで報恩寺の鎮守神だった「平之荘神社」を参拝。
その後、西隣にある「報恩寺」を参詣しました。
開基は、元明天皇の和銅六年(713年)慈心上人と言われています。
往時は平之荘神社と共に大変に栄えた寺院です。
本堂も立派。美しい造作です。
本尊は十一面観世音菩薩。
鐘楼。
護摩堂。
くりぬき石棺。近くの古墳で発掘されたものだそうです。
報恩寺境内には、鎌倉・室町時代の石像遺品が多数残っています。
板碑。古墳時代の石棺材を利用して、弥陀三尊を梵字種子で薬研彫りしたものです。
弘安七年(1284年)の銘があります。
県指定重要文化財の「十三重の層塔」。鎌倉時代後期元応元年(1319年)。
石造五重層塔。
市指定文化財。「四尊石仏」。組合せ式石棺の側石に四体の阿弥陀座像を彫り出しています。文和二年(1353年)南北朝時代の銘があります。
県指定文化財。石造五輪塔。
一番左のものは、応永十年(1403年)室町時代初期。
左から二番目のものは、播磨で最古といわれる正和五年(1317年)鎌倉時代後期。
いちばん右端のものは、貞治六年(1368年)南北朝時代。
加古川市内で鎌倉時代から室町時代にかけての石造遺品がこれだけ数多く残されているところは報恩寺以外にはありません。
岩佐岐稲荷大明神。
上に狛犬が乗っている珍しい石塔もありました。
アクセス:JR加古川線「神野」駅「日岡」駅から徒歩45分程度。