「趣味はなんですか?」
そんな当たり障りの無い質問がいやに堪える。初対面で聞かれるのは、そこから話題を膨らませるためのものだろうし、その人のプライベートな一面を垣間見られるから、良い質問だと思う。
先週末は横浜にいて、喉が潰れるまで話していた。美味しいお酒や料理と共に、これでもかとアフリカに対する熱意を語った。それを買ってくれたから今があると思っているし、期待には応えたい。一人ひとりの関わり方は全く違っても、アフリカに対する思いはみな揺るがない。その飽くなき情熱と裏付けるだけの行動はまさしく世界を変えに行く気概そのものだ。
インテンシブな日々は素晴らしいものだけど、だからこそ日常を御座なりにしてはバランスが取れないもんだと感じた。家が帰るところになっていない。ただ寝るだけの場所だ。
趣味なんてない。別に、カメラが好きな訳でもない。ボールを蹴ることは趣味ではなくて、生活の一部だ。読書くらいじゃないのか、趣味と呼べるものは。
趣味を作る前に、家に帰ることから始めなくちゃな。家に帰って、美味しい御飯作って。洗濯して、掃除して。そんな何気ないことをしっかりこなせていないんだから、そりゃあ心は荒む。
焦る必要はない。スローライフみたいなライフスタイルを指してる訳でもない。ただ、自然なスピードで生きることができていない。
仕事も勉強も大切だけど。生きるってことを御座なりにしてるうちは、何にもならないだろうな。目の前の人、自分の生活、そんな当たり前な日々にすら向き合えていないのに、世界を変えにいこうってちゃんちゃらおかしな話だと思う。
そう思わないかい?ひとりの人も幸せにできないで。
駿祐