音楽が「ビジネス」としてお金になるって認識されてからどれくらいになるんだろう?

こんな時代にレーベルを立ち上げれば、嫌でも現在の音楽業界の厳しさを知る。
少し前なら有名レーベルから出してさえいればうん千うん万と売れたのに対し、今は夢のメジャーデビューを果たしたって1000枚にみたないことも、、、
その分ダウンロード?
いや一部です。
ネットの発展で情報が得やすくなると、今度は逆に皆、情報をもとめようとしない。
自分も誰かも知らないものに価値を見いだせなくなってしまってるわけです。どちらかというと、皆知ってる=イケてる、みたいになってるんじゃないかなぁ。

そんな中、新規レーベル、新人の扱いは、まあ酷いもんです。
予約枚数のみ入荷なんてのはザラ。
どういう事かというと、実際にお店には並ばず事前に予約された枚数のみ入荷するって事です。

新しいものに対する「冒険」をどこも止めてしまい、こんな時代だからと確実に売れそうなタイトルを当たり前に売る。

音楽ビジネスはそこまでになってしまってるんです。

で、根本的な理由は何か?
こんなメールをいただきました。


現状、良い意味でも悪い意味でも
作り手の自由
聴き手の自由
ってのがウマ~く使われ過ぎてる感が強くてね
店は新人発掘より売上重視のCD(池袋タワレコにゃ邦楽売り場にレディガガのCDが置いてあったぞ!)
を全面に押し出すし…

聴き手はそれをスルー(買わず)するようにネットで違法ダウンロードか有料ダウンロード…
音楽で商売する(才能や熱意で勝負するヤツら)にゃ悲鳴モンの現状…

どうにかならんかねぇ…
聴き手は期待を込めて好きなバンドのCDを買う→
バンドはそれに応えるように、カッコいい曲を作る

単純でなんとわかりやすかったんでしょう
ひと昔前の音楽ビジネスは…
ヒドいのは、CDに付いてるオマケでバカ売れする
どっかのしょんべん臭い女共のアイドルCDとかね…
愚の骨頂ですよ…
曲がどうのぢゃないんだもん…

彼は音楽業界にいるわけではない。それでも俺の知る限り音楽で儲ける事しか頭にないやつの何倍も音楽を愛している。一音楽ファンの彼でも感じてしまう現状、できることは、彼の言うように、
聴き手は期待を込めて好きなバンドのCDを買う→
バンドはそれに応えるように、カッコいい曲を作る

これを繰り返していくしか今後生き残っていく道はないと思う。

昨日はONCのファーストシングル"BEER'S RAIN"のリリースパーティーが
三軒茶屋のヘブンズドアでありました。
俺達STACKERSももちろん参戦させてもらいなんか久しぶりに
すげーいい雰囲気でのライブでやってるこっちもかなりテンション上げさせてもらいました!!
やはりONCの企画の雰囲気は異様だな~。
色んなバンドの企画に出たり行ったりしてきたけど、俺は ONCの企画の雰囲気が最強だと思います。

何はともあれ、昨日ライブをやった三茶ヘブンズドアのお話、、、
あんまり俺ら系のバンドがヘブンズでやるっていうのは聞く事が少ない、、
基本ハードコアとちょっと異色なバンドがでる箱なんで、、
でもヘブンズのすごいところは基本ノルマはなし!!
で、ノルマないにもかかわらず21人以上集客があったバンドには一枚目から
50%バックという太っ腹!!
他のライブハウスではまず聞かないシステムです。
分かりやすくいうと、
バンド始めたばっかりで集客が難しい、、ノルマ払える自信がない、、、
そんなバンドからノルマを取る事はないライブハウスです。
初めてから時間がたって集客もできるようになった、ヘブンズでやりました。
集客は25人、チケット代1800円なら22500円バック!!
知らない人は知らないだろうけど普通のライブハウスはノルマも取るし
バックは20枚目以降50%バックとかなんです。
にも関わらずヘブンズは客呼べないやつからは金とらないし、客呼ぶ奴には
金払うしで、どうやってんの??って思うくらいバンド思いの箱。
でもそうやってるからには誰でも出れるって訳じゃなくて店長、堀さんを筆頭に
スタッフ全員が厳選したバンドのみを出演させているってわけです。
なんで、自信のあるバンドは一度ヘブンズ出て、どう見てもらえるのか試すのもいいかも、、、

何はともあれ、俺らにとってヘブンズは本当に特別な箱、
日本に帰って来て一発目にやったのがヘブンズドア、
で、はじめて、つーか俺達がずっと大事にしてる企画
「ATTENTION PUNX!!」も毎回ヘブンズ、
俺らにとって唯一ホームと呼べるライブハウス、それが

三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

今回アルバムをリリースする事が決まってレコ発を何処でやるかって考えた時に
やっぱり一番に思い浮かんだ。
堀さんに電話をして聞いてみた所、二つ返事
「やろう」
俺は堀さんがどんな目線でバンドを見てるのかわからない。
正直褒められた事もない。
それでも俺達がやりたいって事は真剣に一緒に考えてくれる。
去年冗談で「Radiotsとやらせてくださいよ~」
って言ってみた。
そしたら俺らの企画にRadiotsをブッキングしてくれた。
「誰かかっこいいバンドとやらせてくださいよ~」
って言ってみた。
そしたら去年の年末Bomb Factoryの企画にブッキングしてくれた。
とことんやってくれてる。
そんな堀さんには俺はどうしても恩返しがしたい。

昨日も帰り際、少し話をした。
「堀さん、7月のレコ発宜しくお願いします。スッゲー人呼びますんで!!」
酔っぱらいながら冗談まじりで言った。
その返事が、
「まあ、それは心配してないけど、、、」
何を根拠に言ってるんだろう??俺らが今までそこまで人をめちゃくちゃ入れた事なんか
ない。それでも堀さんは俺達が言ってる事を信じてくれる。
堀さんがふと、
「ファイナルはどうするの??もちろんうちでしょ??」
なんて言ってきたもんだから、いやいやそこは有名なバンド集めてデカイ所でやりますよ、
なんて言ってやった。
そしたら堀さんは、
「それじゃなくちゃ意味がない。うちはあくまでもステップでバンドがでかくなって帰ってきてくれなくちゃやってる意味がないからね。」
なんてあのオヤジいいやがる!!
上等じゃねーかよ!!でっかくなってノーギャラで出てやるわ!!
そんな箱、堀さんに出会えてよかった。
7月のレコ発、堀さんが納得する形でプレイで、パフォーマンスで
ヘブンズを最高の雰囲気にして、最高の俺達を堀さんにも来てくれた人にも魅せてやる!!
そんでいつかでっかくなって堀さんに
「あなたが俺達をでかくしてくれました。」
っていいながら酒でも飲みたい。

あるバンドのメンバーと俺はしばらく口もきいてなかった。
話を聞けば俺の器の小ささが原因だっていう奴もいると思う。
実際俺も悩んだ、、
こんな事で苛立ってる自分が嫌だったし、その話を周りにする自分は皆を囲ってあいつ一人を悪者にしようとしてるみたいで、それも嫌だった。

だけど本気でムカついた。俺には納得ができなかった。そのせいで気を使わせちゃった奴もいる。

だけど、なぁなぁで許したら何のためにあんなに腹を立ててたのかもわからない。
スゲー葛藤。
俺が一言「もういいよ」って言えば済んじゃう話。そうすれば助かる奴もいる。

電話もずっと無視するっていうガキみたいな事をし続けてきて、昨日その日ぶりに顔を合わせた。

正直口を聞くつもりもなかった。何を話したらいいのかわからなかった。
でも、このままだったら何にも生まれない。
それが俺のやりたい事?

俺はそいつと話をした。
ただ許す気はないと伝えた。
今簡単に許す事でそいつは救われても俺は納得できない。

だから言った。

「俺を納得させてくれ」

あいつがどうとらえてくれたかは分からない。「面倒くせぇ」、そう思ったならそれでもいい。
ただこれからは誰かの為にじゃなくて自分が納得できる人間関係を俺は築いていきたい。

「面倒くせぇ」
「器がちいせぇ」

結構、結構。
本気で向き合うからこそ人と人とが繋がった時、半端ないエネルギーを生むって俺は信じてやっていきたいから、


一つ勘違いしてほしくないのは、俺がここで言ってる事はただのワガママってこと、
巧く立ち回りたいなら他の方法も俺は素晴らしいと思っています。