先日購入したVOXの新型小型アンプ「MV50」をようやくスタジオで試奏。
僕が購入したのは「Clean」。
他は「AC」と「ROCK」がありますが、ペダルで歪みを作る僕はやはりCleanをチョイス。
これまでは会場のマーシャルアンプ(JCM2000)をクリーンセッティングにして音を作ってきたのですが、同じマーシャルでもやはり個体差はあるし、毎回同じ音が作れる訳ではありません。
そこで自前のアンプを購入しようと思ったのですが、普通のアンプでは大きすぎて運ぶのにも一苦労。
買うなら「小型アンプ」、と初めからターゲットを絞っていました。
あんまり外出しない僕はこういう買い物も、もっぱら通販。
色々見てるところこのアンプを発見したのです。
この大きさで最大50w出せるということと、なんやら新開発の「Nutube」という技術で真空管使わないのにそれ的な音が出る!というこの謳い文句に惹かれ、価格も2万円くらいということで失敗してもまあいいかくらいの気持ちで購入。
(ほんとは散々他の方のレビューや特集記事を読んで一応デカい音は出るらしいということは分かっていました笑)
ラインアウトやヘッドフォンアウトがあるのでとりあえず自宅で自分のボードもつないで鳴らしてみた感じはなかなか良い感じ。
でも、やはり現場で使えなければ意味がない。
と、いうわけでギターはもちろん、自分のボードとこの子を持ってスタジオへ向かったのです。
ヘッドの上にあるのが実物です。とても小さいです。
(対してアダプターはアンプと同じくらい大きいです笑)
今のボードの中身はこんな感じ↓
僕はメインの歪みはフリードマンの「BE-OD」で作ります。且つ、プロヴィデンスのヴェルヴェットコンプは常時接続状態。
ノイズゲートの「DECIMATOR」を入れてるのはコンプを常時接続してるからってのもありますが、ワウ使うとやっぱりノイズ多いですからね…
でも、このアンプはクリーン特化版というだけあってかなりノイズレス。フリードマンの歪みの時だけ若干ノイズがありますが、クランチやクリーンの時はほぼノーノイズ。ソロ音にしても全然ハウらないです。
セッティングを終え、アンプをオン。ドキドキしながらボリュームを上げていく…
「音でけえ!!」
ボリュームつまみ10時くらいのところで割といい感じの大きさに。
12時近くまで上げるとほんとに爆音。
ちなみにこのアンプ、つまみの12時以降から徐々に歪み始めます。(僕的にはこれはちょっと「うーん」でした笑 歪みのニュアンスが変わるので綺麗なクリーンのまま音がデカくなってくれるのが理想でした…)
メイン歪み、ソロ、クリーン、クランチと弾いていき、結局11時くらいの位置でボリュームは落ち着きました。
僕はソロ音の時に最後段にクリーンブースターを入れて音量アップを図っているので、ボリュームを上げて若干アンプ側が歪んでくるとこのソロ音時の音量差がなくなってきてしまうんです。
それもあって適度の音量を得られ、且つアンプが歪んでしまわないレベルということで10~11時になったのです。
フリードマンのペダルとも相性は良いようで、かなり気持ちの良い歪みです。
このアンプのクリーン自体がマイルドなので少しアンプ側のトレブルを上げ、ベースを下げなセッティングで上々でした。
(フリードマンのイコライジングでもそのへんはコントロールできるのですが、そっちでやるとクランチ用のルビーストーンと差が付きすぎちゃうのです)
マーシャルのクリーンセッティングでフリードマンを鳴らすと結構ドンシャリが効きすぎて痛い感じだったのでちょうど良くなりました( ´ ω ` )
さあ、これでちゃんとデカい音も出るし、現場でも使えることが分かって検証終了…
と、いくところなのですがもうひとつ試したいことが。
実はこのアンプ、「最大」50wと言ってるのは使用するスピーカーキャビネットのΩ数で出力が変わるのです。
正確には、
・キャビが4Ωで50w
・キャビが8Ωで25w
・キャビが16Ωで12.5w
という仕様なのです。
マーシャルのキャビネットは普段16Ωで使用されています。
てことは「コイツの出力12.5w?ちいさくね?」って不安だったのです。
ですが、先ほど書きましたように16Ωのキャビにつないでも十分音でかかったんですよ。
ところがさらにさらに、
マーシャルのキャビって実は16Ωと4Ωの切り替えができるんです。
これがマーシャルキャビの後ろ。左側に4Ωって書いてあるでしょ?モノラル使用で右に挿すと16Ω、左に挿すと4Ωなのです。
てなことで、さっそく4Ω状態でコイツの真の力を引き出します。
ボリュームを上げていくと…
10時前くらいで既に爆音…
それ以降は頑張っても11時まで。そのあとはキャビが悲鳴を上げ始めます。
しかしこのアンプ、ボリューム9時から10時の間に結構な落差があって(あくまで僕のボードを通したセッティングでです。)10時以降にしないとちゃんとボリューム出ないのです。
なので、これ以上小さくできません。
でも音には16Ωの時よりも確実にツヤとハリがあります。
そこでこのアンプの優秀な機能が活きてくるのです!
このアンプ実はアッテネーターも付いてまして、音量を「FULL」「1/10」「1/100」で切り替えできるのです。
なので、4Ω接続で充分気持ち良いボリュームまで上げてアッテネーターで1/10とかにしたらいい感じなんじゃないだろかと思うのです。
(ちなみにこれ、1/10、1/100と書いてありますがラインで鳴らしてる分には文字ほど音量下がりません笑)
さて…
なんで「いい感じなんじゃないだろか」と書いたかと言うと、
それを試すの忘れました笑
それは今度のリハで試したいと思います。
16Ωの状態でも充分良い感じなので僕的には大満足。
ちなみに僕の私物のマーシャルキャビはバンド始めた頃に買ったJCM800のキャビなので16Ωしかありません。
(でも明らかに900とは違う、すんごい音出ますよ?)
かつてヒューズ&ケトナーのヘッドを30万くらいで買ったのに、今や2万円かよ…
しかも普通にギターケースに入っちゃうよ、この大きさ笑
アンプもギターケースに入れて運ぶ時代ですか…
RAMでもお馴染みの覇叉羅での相方SINさんもケトナーの40wの小型アンプ使ってます。
これで覇叉羅はギター二人共小型アンプで凶悪な音出しますよ笑
それにしても時代は進んでいくものですね。
今回はRAMのライヴが控えてるということでESPのホライゾンを使用して検証しましたが、今後はシェクターのEMG7弦やスクワイヤのジャズマスターでも試したいですね!
またそのへんはツイッターとかでちょろりと感想を述べたいと思います。
長々と書いてしまいましたが、とにかくすごいよMV50!!