日本VS北朝鮮のサッカーの試合をテレビで観ようとしたが、父が寝込んでいたため

2階の俺の部屋のテレビでなるべく静かに観ようと、俺と姉は揃って俺の部屋に居た。

スポーツ観戦を静かに見守るというのは難しいことで、気を緩めるとすぐに歓声をあげてしまいそうになる。

「あ゛あ゛っ!ぃょっ…そこだ!…ぁぁ…バカが……」

「ん!んん!?んんんーー!!」

俺も姉も叫び声をかみ殺しながら試合を観ていた。

日本と北朝鮮が1:1になったとき、

「…いけそうかな」

「……いや、どうだろう…体力のほうがもう……」

「えーっ……困るよこのままじゃぁ…」

「でもさ……この態勢のままどうもっていけばいいのか…」

そのとき、ふと、部屋のドアがゆっくり開き始めたのが目に留まった。

なんだ?と思って勢いよくドアを開いてみると母が立っていた。

「……あんた達なにしてんの…」

と言うので

「サッカー観てる。あ、うるさかった?」

と答えたら

顔を真っ赤にしながら爆笑しつつ涙をにじませながら下へ降りていった。