高校二年のとき。

体育館で卒業式の片付けをしてて、わたしは椅子運びをしていた。

たくさん椅子を持ちすぎて片手ずつ引きずりながら運んでたら

ふと片方の腕が軽くなった。

後ろを振り返ると、とある男子が私の持ってた椅子を持ってくれていた。

私はびっくりして目を丸くして、彼はそんな私をにこにこしながら見つめてきた。

一瞬で自分でも分かるくらい顔が熱くなってしまった。

恥ずかしくて小声で「ありがとう」と言って走って逃げてしまった。

そんなジェントルマンなことするなよぅ!

慣れてないんだよぅ!

惚れちまうだろうが!