息子「お父さん、どうしていつもお母さんをおんぶしてるの?」

父「・・・ああ、昔やんちゃしてた時バイクで女の子轢いちゃってな・・・」

息子「えっ・・・?」

父「しかもその子はショックで足が動かなくなってしまったんだ」

息子「・・・」

父「お父さんは面会も断られてたが何度も何度も病院に通って行ってリハビリを手伝ったり

少しでも足が動くように あらゆる勉強をしたんだが結局力になれなかった・・・

あの時ほど自分の無力さに絶望した事はなかった」

父「それからも女の子の部屋に面会には行くんだが一言も喋られなくてな・・・

そんな感じで一週間もたったころだったか、部屋で二人きりになった時、

今まで何度話しかけても父さんとは一言も話さなかった彼女が言ったんだ」

女の子「・・・こんないい天気だと外に散歩行きたいですね」

父「伏せ目がちで独り言のように言っていたが、それを聞いた途端

お父さんすごく落ち着いていられなくて、
女の子を無理やりおんぶして外に飛び出しちゃったんだよ」

父「今思えば既に彼女に心底惚れていたんだろうな・・・俺は」

息子「えと・・・もしかしてその女の子がお母さん・・なの?」

父「ああ、自分で怪我させといて身勝手すぎるよな、

それ以降も病院行くたんびに勝手に連れ出してた(赤面」

息子「でも父さんの背中で寝てるお母さんの顔、すごく幸せそうだよ」

父「ははは、あー、でななんかそれ以来父さんのおんぶが大好きみたいでな、

もうとっくに足直ってるのにすぐせが まれる・・・

重いしいい年だし周りの目が恥ずかしいったりゃありゃしない」

息子「ふふっ(・・・・でもお父さんもおんぶする時満更でもなさそうなんだよなあw)、

さてと、先に家帰っとくねー?」

家が近くなり走り出す息子

父「ふう・・・今日はあの日の夕焼け空に似てるせいかついつい昔話しちゃったな」

母「・・・そうですねぇ、ここから見る夕日・・・とっても綺麗でした」

父「!?・・・・・ちょっ、起き・・・」

母「あー、そういえば多分私の方が先に惚れてたと思いますよ?」

父「・・・!?」

母「・・・ふふふっ^^」