ほどほどの満員電車に乗ってるときの事。

電車が駅付近に差し掛かったので座席を立つと、

ちょうどOL風のお姉さんも俺と向かい合う感じで立ち上がりかけていた。

と、その瞬間に電車がブレーキをかけるものだから、

中途半端な姿勢になっていたお姉さんは
おもいっきり慣性の法則の煽りを受けてしまい、

右手を前に突き出す姿勢で後ろに倒れそうになる。

右手の延長線上にはちょうど俺がいて、お姉さんと目が合ってしまった。

なかなか電車は止まらない。

明らかに「助けてくれ」と訴えかける目。
結局お姉さんの右手を取り、手前に引いて助けてあげた。

約3秒ほど手をつないでいたとおもう。

電車が止まると、下を見たまま小声で
「ありがとう」といってそそくさとわざわざ遠い出口へいって降りてった。

ジョジョ立ちお姉さん、俺は一生貴方のことを忘れないよ。