「私、メリー。今、駅にいるの」

僕のアパートの窓から駅が見えるので何気なく見てみると、駅の公衆電話から

とてとてとアパートと逆の道へ駆けてゆくメリーさんが見えた。

「・・・えぅ・・・・私・・・、メリー、ぐすっ・・・、私今どこにいるの?」

メリーさんは世話の焼けるやつだった。


僕はメリーさんに取り付けてある発信機の信号を頼りに迎えに出た。

今日は帰ってきたら暖かいシチューを作ってやろう。