訪問日:2021-08-23,24

 

 

「鹿覗キセキノ湯つるや」は四万温泉の最も奥まった「日向見(ひなたみ)地区」の高台、以前ご紹介した共同浴場「御夢想の湯」や日向見薬師堂を見下ろす位置にある閑静な環境の施設です。
前身は敷地内にある薬王寺の宿坊で1966年「つるや旅館」として開業しました。


2000年代に四万温泉では全室露天風呂付の施設としていち早くリニューアル、かつては中々予約の取れない人気宿でしたが、時間が経過して近年クチコミ等でも芳しくない評価が目立っていました。
しかし昨年食事処を、本年「別邸美月庵」を改装、営業的にもテコ入れして新たな体制となった「つるや」の今日を見てみようと宿泊してみました。

 

 

 

ラウンジ

 

今回宿泊したのは吾妻の山々を見渡す展望デッキが備わる「鶴」。
和室10畳+和室3畳+源泉掛け流し半露天風呂+ルームインテラスというゆったりとした間取りのお部屋です。
標高700mの四万温泉にはもう秋の気配が漂い、一部楓は色づいて展望デッキにはトンボがたくさんとまっていました。
 

部屋「鶴」

 

ルームインテラス

 

ルームインテラスから

 

秋の気配

 

源泉掛け流し部屋風呂

 

風呂は三か所、すべて無料で貸切できます。
宿名の由来となった「鹿覗きの湯」は斜面に造られた大きな展望風呂、「山女魚の湯」は木々に囲まれた露天風呂を併設、そして大きな解放部から山々を望む「岩魚の湯」。
いづれも四万温泉の四つの源泉とそれをブレンドしたものが使用され、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉39.1度、pH8.7、加温、循環放流併用です。
湯上りには牛乳・コーヒー牛乳のフリーサーヴィスがあります。

 

貸し切り風呂休憩室

 

「鹿覗きの湯」

 

 

 

 

 

「山女魚の湯」

 

 

「岩魚の湯」

 

敷地内の薬王院

 

 

食事処へ

 

リニューアルされた個室食事処でいただく「つるや会席」と銘打ったコースは素晴らしい。
地産地消で山川の食材のみで構成された見た目にも美しい懐石風の品々は、調理にも工夫をこらして一品々々が奥深い味わいです。
シニアには量的にもちょうど良く、酒菜としてはこの上ない内容でした。
 

心 鰹出汁 源泉粥

 

季 蕎麦寿司・大和豚バラ燻製・高山胡瓜昆布〆
  枝豆・石川芋雲丹焼・椎茸卸和え

 

流 奥利根鱒・大岩魚昆布〆・あしらい

 

恵 上州牛 花びら茸・ズッキーニ・谷川茸・ブロッコリー
  鮎チョビソース・塩麹・バルサミコソース

 

時 ミニトマト・茄子・オクラ・金糸瓜・酢取り茗荷・土佐酢

 

炎 鮎塩焼き・ひょうたん酢

濃厚な蓼酢

 

天 もろこしと生姜のかき揚げ 甘汁

 

魂 手打ち蕎麦 辛汁・薬味

 

煌 蕎麦クレープ・塩アイス

 

夜食のおにぎり

 

貸し切り風呂は終日入浴可能、何度も違った湯舟で四万の湯を堪能しました。

 

夜の「鹿覗きの湯」

 

朝の食事処

 

朝食膳

 

 

 

結果クチコミで酷評されるような事例は見当たらず、居心地よく食事も上々のお勧め宿という感想。
欲をいえば渓流が望めないのと、貸し切り風呂がかけ流しでないことが難点ですが、そこまでいうのは贅沢というものでしょう。
次回はプレミアムルームの美月庵に泊まってみたいと思いました。

 

四万温泉「鹿覗キセキノ湯つるや」公式HP

温泉日記索引

 

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