銀山温泉共同浴場「しろがねの湯」
訪問日2021-05-17
開湯400年以上という歴史を誇る銀山温泉は、尾花沢の山深くにひっそりと湯けむりをあげています。
1983年、NHKの大ヒットTVドラマ「おしん」の舞台となって一躍その名を知られるようになりました。
当初はその名の通り銀山採掘のための工夫が集まり町が形成されましたが、廃坑になったあとに湯治場として利用されるようになりました。
温泉街は1913年の洪水で壊滅しましたが、その後地元の努力によって復興、大正期の建築物が残る情緒あふれる温泉街がそのまま営業しています。
まずは温泉街を散策。
共同浴場「白金の湯」は隈研吾氏設計。
このデザインが銀山温泉にふさわしいのかどうかは、無粋な私にはわかりませんが。
今夜の宿「滝見館」は温泉街のどん詰まりの高台に建つ、一軒宿の趣をもつ比較的新しい施設。
川沿いに蕎麦処と別館も営業しています。
フロント
部屋は本館14室と別館4室の計18室、全室ベッド付きの和洋室です。
部屋からは深山の木々と、下方には滝を望む絶好のロケーション。
眼下には滝が見える
揚げ蕎麦
風呂は男女別の内風呂と露天風呂があります。
温泉街の宿は銀山荘と能登屋を除いてほとんどが室内風呂で眺望が乏しく、解放感抜群の露天風呂はこちらのウリになっています。
泉質はナトリウム―塩化物・硫酸塩温泉63,.8度、pH6.6、循環放流併用、オーヴァーフローあり。
19時に男女入れ替えで終夜入浴可能(朝は9時まで)
解放感抜群の露天風呂
内風呂
ひと風呂浴びた後は散策へ。
温泉街までは坂を下って5,6分で出られますが、途中から滝を巡って銀鉱跡に至る所用約30分の絶好の散策コースがあります。
銀鉱跡は無料で見学できますが、想像以上の規模・眺めを楽しむことができました。
斎藤茂吉の碑
銀鉱跡入口
夕食は個室でいただく、山形の食材を使ったコース。
造りが海産物ばかりなのは残念ですが、郷土料理の「かいもち豆腐」や宿自慢の手打ちそば、識別番号付きの和牛焼きしゃぶなどが供されます。
酒は地域限定という出羽桜純米吟醸。旨味の強い酒でしたが、出羽桜独特の吟醸香はあまり感じられませんでした。
食前酒:山ぶどう酒
前菜:鮪南蛮漬け・法蓮草胡麻和え・燻鰊
レバー刺しもどき(蒟蒻)・焼帆立・茎菜煮
干し山独活辛味噌煮・沢蟹素揚げ
地域限定出羽桜純米大吟醸
温物:かいもち豆腐
菊花・滑子餡・山葵
御造り:鮪・真鯛・蛸
北海つぶ貝塩煮
当館自慢の蕎麦
肉料理:霜降り和牛焼きしゃぶ
識別番号1573532745
プルコギャンタレ
魚料理:桜鱒塩焼き
木の芽味噌ソース
食事:白米(つや姫)
蛤の味噌汁・香の物
デザート:蕎麦アイスとマンゴー
食後は夜の温泉街まで送迎サーヴィスがあり、ちょうどよい気候もあいまって酔い覚ましに心地よい散策ができました。
朝風呂の後は朝食です。
かなり充実した内容で、むしろ夕食より郷土色豊かかも。
朝の露天風呂
朝食膳
温泉街にももちろん個性あふれる宿がたくさんあって選択に迷うところですが、それもまた銀山温泉の宿選びの楽しみでしょう。