訪問日:2019-04-25,26
 
 
今まで何軒か「一万円の極上宿」をご紹介してきましたが、今回の宿はその中でも最強、近くにあったら毎月でも来たい、もっと年齢を重ねたらたらここで10日間くらい湯治に来たい、そのくらいに思えた素晴らしい宿でした。
最初に記しておきますが、今回はじゃらんの50歳以上平日限定プランで8,100円(2二名一室・税・サ込)、スタンダードでも9,720円(同)という破格の宿泊料です。
 
猪苗代の中ノ沢温泉源泉は沼尻付近にあり、湧出量毎分13,400リットルと単一の湧出口からの湧出量としては日本一を誇ります。開湯宝暦年間(1751)で旅館は11軒、娯楽施設もほとんどない素朴な湯治場です。
中ノ沢温泉「磐梯西村屋」は温泉街のほぼ中央にあり、構えは大きいが総数9室の部屋ほとんどが二間続きや大きな広縁付きというゆったりした造りです。
 
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外観
 
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入口
 
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ロビー
 
今回は新館14畳の角部屋で広縁が8畳ほどもある贅沢なもの。窓からは木々が望まれます。こんな部屋、伊豆箱根あたりでは2万円以上出さないと泊まれない。
 
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14畳角部屋
 
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大きな広縁
 
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部屋からの眺め
 
風呂は内湯が大岩風呂1、小ぶりものが2、露天風呂が男女別各1。
泉質は酸性・含硫黄-カルシウム・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉68.3度、PH2.1。
内風呂は20時・8時で男女交代、どれも終日入浴可能。豊富な湧出量の白濁した湯が滔々とかけ流しされています。
今回は特に湯路の清掃をしたばかりといことで湯の花が3センチ余りも堆積し、豆乳か甘酒のように濃厚な湯質でした。
 
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露天風呂へ
 
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男性用露天風呂
 
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白濁した湯がたっぷりと
 
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大岩風呂
 
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入り口が二つと大岩の仕切りは混浴時代の名残か
 
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檜風呂
 
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内風呂
 
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以前付近を走っていた日本硫黄沼尻鉄道の写真、駅表示板、タブレット閉塞票
 
広間でいただく夕食は会津郷土料理中心の素晴らしいものでした。内容は写真を見ていただくとしてメニュー・味も申し分なし、また仲居さん(女将さん?)も気の置けない方で皆さん話もはずみ、お酒も進んで実に楽しいひと時を過ごすことができました。
 
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食事処
 
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前菜:順才ともってのほか菊(会津郷土料理)・こごみ菜
 
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前菜:ニシン山椒漬け (会津郷土料理)
*とぎ汁で戻した棒ニシンを山椒の葉と酢醤油に漬込み、1ー2週間発酵熟成させたもの
長芋千切り
 
地酒のセレクトもグレイト、三種類全部飲んでしまい「飛露喜」は最後だったので余りも瓶ごといただいちゃいました。酒のストックは決まっておらず、ご主人がその都度よさそうなものを買い付けるそうです。
 
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福島「飛露喜」純米吟醸
 
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お椀:こづゆ(会津郷土料理)
*干し帆立貝柱で出汁をとった野菜汁
 
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煮物:ぜんまい煮
 
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造り:鯉の洗い
 
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福島「百十五」純米
 
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蒸し物:茶碗蒸し
 
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焼き物:鮎塩焼き
 
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福島「七重郎」純米大吟醸・無濾過原酒
 
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煮物:鯉の甘露煮(別注)
 
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揚物:山菜天婦羅
 
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台の物:福島はやま高原豚陶板焼き
 
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食事:猪苗代産こしひかり、味噌汁、香の物
デザート:寒天
 
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夜の露天風呂
 
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夜の露天風呂
 
朝は5時から露天と大岩風呂を往復します。
朝食も作り立てという蕗味噌の香りが素晴らしい、具沢山の鯉こくがうれしい。
 
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朝食膳
 
食後はチェックアウトの11時までまたまた温泉三昧です。
宿を出るとご主人と仲居さんがクルマが見えなくなるまで両手を振っていてくれました。
心も身体も芯から癒される極上宿でした。
 
 
中ノ沢不動の滝
 

中ノ沢不動の滝・男滝

 

中ノ沢不動の滝・女滝

 

(中ノ沢温泉「磐梯西村屋」了)