訪問日:2019-04-23
 
 
会津西山温泉は磐越道・坂下(ばんげ)ICから柳津経由で30分の奥会津(西南部)山間にある鄙びた湯治場です。

五軒の宿のうち二軒が「日本秘湯を守る会」に所属しているため、地味な割には比較的知られた温泉地でしょう。狭いながらも源泉は八つあり、最初の「神の湯」の発見は養老元年(717年)と言われる古い歴史をもちます。
かつては農閑期の農民たち主体の湯治場でしたが、現在は一軒の自炊専門「老沢旅館」を除いて観光客主体の営業に変化しています。
 
前回の訪問時20年前には漫画家つげ義春も訪れた「中の湯」に宿泊しましたが、今回は近隣の「滝の湯」を選択しました。
 
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会津西山温泉「滝の湯」
 
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ひなびた玄関
 
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帳場
 
明治32年創業という宿は建て替えられて、現在はそれほど風情のある造りではありませんが、部屋からは川魚も釣れるという清流滝谷川や里山の景色が望まれる好ましいロケーションです。全十室(うち五室は湯治棟)という小さな宿です。
 
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部屋

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広縁
 
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部屋からの眺め
 
温泉は二本の泉質の異なる源泉を引き、川沿いの露天風呂からは小さな滝が望まれます風呂は泉質の異なる二つの内湯を時間で男女入れ替え、河原の露天風呂は混浴(女性専用時間あり)。
泉質は①荒湯源泉:含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉71度PH6.5、②滝の湯源泉:ナトリウム-塩化物温泉79.4度PH7.2
加水・加温なしの完全かけ流しで終日入浴可能なのはありがたい。
 
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内風呂
 
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露天風呂
 
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露天風呂
 
食事は広間でいただく会津郷土食。山菜や川魚を中心にした素朴ながら好ましいメニューが並びます。
 
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食事処
 
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夕食膳
 
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突き出し:エゴマの葉こんにゃく・紫蘇巻き・金柑甘煮
 
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小鉢:こごみ出汁浸し・蕨土佐酢
 
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酒:名倉山冷酒
 
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刺身替り:サーモンマリネ
 
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車麩揚げ煮
 
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焼物:鮎塩焼き
 
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揚物:天婦羅(蕗の薹・こごみ・饅頭)
 
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会津の郷土食・饅頭の天婦羅
 
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台の物:会津地鶏陶板焼き(梅肉で)
 
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食事:御飯・なめこ汁・香の物
デザート
 
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朧月夜の露天風呂
 
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朝の露天風呂
 
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朝食膳
 
朝も夜明け前から入浴。
こちらの近隣は特徴ある温泉の宝庫、朝食を済ませて周遊に向かいます。
 
 
近くの久保田三十三観音は深山の集落に石の観音様が祀られるスポットです。マリア観音があるのは、こちらの集落にも隠れキリシタンがいたということでしょうか。
 
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久保田三十三観音
 
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会津の山々を背負って

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マリア観音
 
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深山の丘に石の観音様が並ぶ
 
(会津西山温泉「滝の湯」了)