訪問日:2019-04-10, 11
 
 
名勝「木曽の桟」を間近に望む「桟温泉」は、木曽川を見下ろす川堤に建つ一軒宿です。
創業は1956年と私と同期、人間と同じで施設は老朽化が進み、鄙び系もしくはボロ宿嗜好の温泉ファンに好まれそう。
しかしこの宿で素晴らしいのはそのロケーション、温泉、食事です。
 
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一軒宿の桟温泉
 
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鉄橋を渡って宿へ
 
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看板と宿
 
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フロント
 
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ロビー
 
部屋からは眼下に木曽川の清流と奇岩、木曽の山々が望まれ、鶯や野鳥の鳴き声が終日聞こえてきます。時間と共に移り変わる景色は一日中座っていても見飽きません。
 
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部屋
 
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部屋の窓から
 
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眼下には木曽川が
 
温泉は別棟に男女別に大きめの源泉槽・加熱槽があります。泉質は単純炭酸泉13度、加熱。こちらがすごいのはそれをかけ流しにし、終日入用可能にしていること。加熱泉と冷たい源泉を交互に入浴すれば効能抜群。以前あった露天風呂は燃料費の関係でここ10年休止中なのは残念です。
この近辺の温泉の特徴で鉄分を含み、湯口で透明なお湯は空気に触れて赤土色に変化します。
 
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風呂へ
 
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男性用浴場(奥は冷源泉槽)
 
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風呂からの眺め
 
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夕刻
 
そして部屋に運ばれてくる食事は季節の地の食材を使った山里会席料理。
調理は息子さんが担当しているということで、修行はしていないそうですがその料理好きがひしひしと伝わってくる内容です。吸い物など、新キャベツ摺り流しに塩漬けの桜の花をあしらうというセンス。詳しい内容は写真でどうぞ。

木曽は低温泉が多いため昔から食事に力を入れる宿が多く、こちらもその例に漏れず料理は素朴ながら素晴らしい内容です。
 
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夕食膳
 
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酒:木曽の地酒「中乗さん」冷酒
 
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食前酒:黒糖梅酒
前菜:梅豆腐・蕗のとう塩浸し・新筍焼・タラの芽マヨネーズ・鱒卯の花漬け
 
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造り:信州産馬刺し
 
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焼物:鮎塩焼き
 
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蒸し物:餡かけ茶碗蒸し
 
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小鉢:山菜(山独活・うるい・こごみ)旨みジュレ
 
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煮物:若竹煮
 
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油物:天麩羅盛合せ(行者にんにく・山葵の葉・山独活芽・蕗のとう・林檎)
 
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台の物:信州牛豆乳紙鍋
 
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釜飯:鶏と破竹の炊き込みご飯
 
 
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食事:炊き込みご飯・新キャベツ摺り流し・香の物
 
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デザート:果物盛盛合せ・練乳
 
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夜食に余った炊き込みご飯をおにぎりにしてくれました
(こちらでは無料:ほとんどの旅館は有料です)
 
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夜景
 
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夜明け
 
朝食も盛り沢山な内容。行者にんにくや筍と菜花の味噌汁など季節の物を使った献立が嬉しい。
 
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朝食膳
 
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水が光る
 
チェックアウト11時まで何度も入浴して木曽の名所巡りに出かけました。
 
 
木曽の名所巡りを。
木曽は自分の旅の原点、何度も尋ねた場所ばかりですが飽きることがありません。
 
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桃介橋
 
大正の電力王と呼ばれた福沢桃介(諭吉の娘婿)が読書(よみかき)発電所建設の資材運搬路として架けた全長247m、幅2.7m、大正11年完成の巨大吊り橋。
また同年桃介がドイツから最初に花桃を持ち込んでここに植えたと言われる「日本の花桃植樹発祥の地」
 
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桃介橋
 
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桃介橋
 
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読書(よみかき)村水道橋
桃介橋と共に読書ダムの付属施設
 
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柿其(かきぞれ)渓谷「牛が滝」
 
美しい渓谷が多い木曽でも随一といわれる渓谷美を誇る。出発点の吊り橋から上流に8キロの遊歩道があるが、今回は最初の見どころ「牛が滝」まで往復30分のトレッキング。階段が超キツイ。
 
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柿其(かきぞれ)渓谷入口
 
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柿其(かきぞれ)渓谷遊歩道
 
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柿其(かきぞれ)渓谷「恋路の吊り橋」
 
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柿其(かきぞれ)渓谷の清流
 
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柿其(かきぞれ)渓谷の清流
 
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柿其(かきぞれ)渓谷遊歩道
 
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柿其(かきぞれ)渓谷遊歩道のきつい階段
 
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柿其(かきぞれ)渓谷「牛が滝」
 
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定勝寺
済宗の寺院で「蕎麦切り発祥の地」とされている。(異説あり)
*蕎麦切り:それまでの食べ方である蕎麦粉を固めた「蕎麦がき」から、現在のように細く切って供する形
 
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定勝寺
 
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定勝寺
近辺は「水舟の里」と呼ばれ、多くの家庭で水舟が使われている
*「水舟」:常に新鮮な山水が流れる生活用水槽
 
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小野の滝
広重・英泉の中山道六十九次の浮世絵「上松」に描かれた
 
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岩出観音
規模は小さいが「木曽の清水寺」の異名をとる崖屋造りの観音堂
 
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岩出観音
 
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妻籠宿
説明不要の観光地
何度も来ているのでスルーのつもりだったが、時間があったので
 
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妻籠宿
 
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妻籠宿
 
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妻籠宿
 
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妻籠宿
 
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妻籠宿
 
チェックイン前の雪の木曽路です。
 
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木曽の大橋(奈良井宿)
 
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奈良井宿
 
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奈良井宿
 
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開田高原の白樺と宿り木
 
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開田高原の白樺と宿り木
 
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木曽森林鉄道開田線のDLと客車、運材車
 
(木曽「桟温泉」了)