鄙（ひな）の宿57＊麒麟山温泉「雪つばきの宿 古澤屋」（新潟県東蒲原郡阿賀町）＊絶景露天の宿

訪問日2018/10/18,19

阿武隈川沿いの麒麟山温泉「雪つばきの宿 古澤屋」は昭和10年創業、リフォームはされているものの、そこかしこに当時の意匠が残っています。
砂利と切り株を敷き詰めた廊下や古いタイル張りの流しなど、年配者には懐かしく若い人にはレトロ感溢れる造作が逆に新鮮に感じられるかもしれません。

麒麟山温泉「雪つばきの宿 古澤屋」

玉砂利と切り株の廊下

部屋からも露天風呂からも望まれる広大な阿武隈川の流れと、遠く飯豊（いいで）連峰まで望む山々の情景はいつまでも見飽きることがありません。

部屋1

部屋2

部屋からみた阿賀野川

部屋から飯豊連峰を望む

風呂は男女別の内風呂と隣接した露天風呂、貸切露天風呂（有料）があります。

特にこの露天風呂が絶景で、ゆったりと流れる阿賀野川を見ながらぬる目の湯に使っていれば極楽気分。

男性用浴場

男性用露天風呂1

男性用露天風呂2

男性用露天風呂からの阿賀野川

男性用露天風呂からの阿賀野川と飯豊連峰

貸切露天風呂（有料・1,620円）から見る夕暮れも素晴く、こんな宿に何も考えずに何日か滞在してみたい。誰しもそんなふうに思うことでしょう。
泉質はナトリウム－塩化物・硫酸塩温泉33.5度、湧出量150L/分、PH6.8。
加温循環に源泉放流、オーヴァーフローがかなり多く循環も気になりません。

古いタイル貼りの貸切風呂

貸切露天風呂1

貸切露天風呂2

貸切露天風呂3

タイル張りの流し1

タイル張りの流し2

館内の意匠

阿賀野川がライトアップされると夕食の時間です。
メニューは阿賀と会津の郷土料理を中心としたもの。
追加で郷土料理の「めだかの佃煮」と「鰊（にしん）の山椒漬け」を注文しました。
酒は昨日麒麟山を飲んだので、やはり地元下越酒造の「麒麟・純米大吟醸」を。すっきりした飲み口です。
味付けも盛り付けもセンスよく、最後まで美味しくいただきました。

ライトアップされた阿賀野川

夕食膳

食前酒：自家製果実酒
先付：生湯葉刺身
小鉢：春菊と黄菊ときのこのお浸し

八寸：ツブ貝西京炊き
青銀杏串揚げ
百合根とむかごと紅海老ごまだれ
巻エゴ辛酢味噌
絹かつぎ

下越酒造「麒麟・純米大吟醸」

造り：鰤・真鯛・甘海老

郷土料理：めだか佃煮・鰊（にしん）山椒漬け（別注）

台の物：越の鷄きのこ鍋

焼物：秋鮭西京三五八（さごはち）焼き

＊三五八：塩、米麹、米を3:5:8の割合で混ぜた麹漬けの床。

会津・下越で昔から常用されている。
一時「塩糀」が流行って大騒ぎしたけど、同じような床が実はずっと昔からあったんです！

揚物：海老真丈・里芋・獅子唐揚げ出し

食事：鹿瀬産コシヒカリ
止椀：松茸と名残鱧つみれ吸物
香の物

水菓子：梨・ぶどう

朝は急に冷え込んだためか川霧が発生、幻想的な景色のなかでまた露天風呂を堪能。
霧の中、対岸を磐越西線の列車が汽笛を鳴らしながら走り、旅情をかきたてられます。

朝霧

朝霧が上がり始める

霧の中を走る磐越西線の列車

朝の露天風呂

朝食膳

宿泊した建物

最後まで露天風呂を堪能

再び磐越西線の列車が

朝食の後はギリギリまで露天風呂を楽しんでチェックアウト。
絶景露天はいうことなし、部屋もからの眺めも料理もよくてリーズナブルなおすすめ宿です。

麒麟山温泉「雪つばきの宿 古澤屋」公式HP

チェックアウト後は阿賀野川遊覧船に乗船。船着場を出て往復40分のクルーズです。
特に見せ場があるわけではありませんが、大河をゆったりと走る屋形舟から見る会津や阿武隈の山々が美しく川風も心地よい時間を過ごせました。

阿賀野川クルーズ1

阿賀野川クルーズ2

阿賀野川クルーズ3

阿賀野川クルーズ4

阿賀野川クルーズ5

宿への途中で推定樹齢1,400年という日本一の「将軍杉」を見学、その荘厳さに圧倒されました。
また近くの茅葺き屋根の薬師堂の佇まいが、なんともすばらしくしばし見とれてしまいました。

将軍杉1

将軍杉2

将軍杉3

将軍杉4

平等院薬師堂1

平等院薬師堂2

（麒麟山温泉「雪つばきの宿 古澤屋」了）

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