訪問日:2018/9/18,19
 
 
奈川・新奈川温泉にはかつて多くの宿が営業していましたが、現在残っているのはは奈川の「秘湯を守る会」所属「富貴の湯」、新奈川の「川仙旅館」とこちらだけになってしまいました。
「富貴の湯」も以前宿泊した大変好ましい宿なのですが、今回はブログや口コミで評判の高い「鳥屋沢(とやさ)」に宿泊してみることにしました。
旅行会社も楽天・じゃらんのみであまり宣伝しているとは言い難いのですが、少ない口コミ評価がいずれも高得点で、内容を見ても私の研究(?)する「一万円の極上宿」の候補に入れて良いのでは?とかねてから宿泊候補にリストアップしていた宿です。
 
宿は奈川集落から少し乗鞍方面に入った場所で、小さな川沿いの一軒宿。
民芸調の建物で外観は少々くたびれていますが、中に入れば中々センスの良い調度品とやはり民芸調の内装が落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
 
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宿外観
 
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ロビー
 
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階段
 
部屋は表側の角部屋で、広縁からは清流と木々が望まれます。
 
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部屋
 
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広縁
 
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部屋から清流を望む
 
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部屋からの眺め
 
風呂は男女別の内風呂と、川に面した檜造りの混浴露天風呂があり、露天は札をかけて貸切可能です。
泉質はナトリウム- 炭酸水素塩温泉26度、加熱循環。高アルカリのスベスベ湯です。
内風呂は夜10時、露天は夜9時まで。朝はいずれも5時から入浴可能。
 
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男子浴室
 
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露天風呂
 
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露天風呂と清流
 
そして素晴らしいのが食事です。
ご主人が自ら採取した山の木の子や山菜、清流に沿った生簀で育てた川魚が色々な手法で供されます。

今回は採れたての網茸(あみたけ)や箒茸(ほうきだけ)、坊主茸(いぐち)などの木の子料理、やはり地どりの松茸を使った茶碗蒸しと土瓶蒸し、川鱒の昆布〆や岩魚塩焼きなどが次々と運ばれて酒が進むこと進むこと。〆は夏採れの手打ち新蕎麦。決して奇をてらったメニューはありませんが、それぞれの天然素材を生かした郷土料理は素晴らしいのひとこと。
 
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食事処
 
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前菜:つぶ貝・イナゴ甘露煮・エシャレット・枝豆・山芋焼き
 
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朝採り網茸と箒茸、大根煮物
 
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川鱒昆布〆
 
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岩魚塩焼き
 
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朝採り松茸入り茶碗蒸し
 
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松茸入り土瓶蒸し
岩魚・生麩
 
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豚肉鍋・キノコは坊主茸(いぐち)
 
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夏採り新ざる蕎麦
 
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シャインマスカット・杏仁豆腐
 
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朝食膳
 
今回は「夏の新蕎麦(当地では蕎麦が夏・秋の二毛作という)」の入ったコースで税別一万円という考えられない値段で大満足。
ただ難をいえば全八室の半分が渓流の逆側で土手に面しているということ。これは予約の際に確認しないと、煩雑機などは眺望に難のある部屋になる可能性があります。そこを除けば「一万円の極上宿」にめでたく認定させていただきます!
 
 
チェックイン前に訪問した上高地の写真です。
こちらに訪れるのは四度目ですが、ここ20年以上はマイカー規制により釜トンネルから先は通年一般車通行禁止。30年前に初訪問の際は煩雑期以外はクルマで河童橋まで行けましたが、この景観を守るためには致し方ないところなのでしょう。
 
というわけで、現在は沢渡(さわんど)の駐車場にクルマを停めて、シャトルバスに乗り換えなければなりません。
バスを大正池で降り、河童橋にむけて川沿いの遊歩道に沿って約一時間強のトレッキングを開始。連休明けというのに諸外国人を含む多くの観光客で賑わっていました。
合計約八キロのトレッキング、幸い天気にも恵まれ、穂高連峰をバックに透き通るように美しい梓川の清流に心癒されました。
 
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大正池
 
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大正池
 
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遊歩道
 
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熊笹と白樺林
 
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野猿
 
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野猿
 
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清流
 
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穂高連峰
 
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田代池
 
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遊歩道
 
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梓川
 
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梓川と穂高連峰
 
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梓川と穂高連峰
 
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河童橋
 
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河童橋
 
昼食は弁当を買って屋外で。空気が綺麗な場所だとたまにはこういうのもイイですね。
 
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山賊弁当・きのこめし弁当
 
(新奈川温泉「鳥屋沢(とやさ)」了)