早川「蕎麦処アルプス」(蕎麦)
訪問日:018-06-12,13
*当館は2020年2月末閉館、3月4日から日帰り温泉として営業しています
山梨県峡南部、早川町の最奥にある奈良田温泉は南アルプスの山懐にあります。
古くは女帝孝謙天皇(第四八代天皇・在位764~770)が遷居して湯治したという伝説があり、奈良の地に似ていることから天皇が「奈良田」と命名したとか。
位置的には静岡最北部と南信(長野県南部)の県境に近く、昭和30年代まではまったく近隣と途絶された「陸の孤島」でいまだに独特の伝統文化が残る集落です。
古くは女帝孝謙天皇(第四八代天皇・在位764~770)が遷居して湯治したという伝説があり、奈良の地に似ていることから天皇が「奈良田」と命名したとか。
位置的には静岡最北部と南信(長野県南部)の県境に近く、昭和30年代まではまったく近隣と途絶された「陸の孤島」でいまだに独特の伝統文化が残る集落です。
奈良田温泉「白根館」は唯一の温泉旅館で1962 (昭和37) 年開業。「日本秘湯を守る会」「温泉遺産」「源泉湯宿を守る会」に所属する人気宿です。
最初に訪問したのはおよそ30年前。今回で四回目、約10年ぶりの訪問になります。
最初に訪問したのはおよそ30年前。今回で四回目、約10年ぶりの訪問になります。
南アルプスの山懐に
奈良田温泉白根館
玄関
部屋は奈良田湖を望む新館、部屋の正面は河川敷です。
奈良田湖は昭和32年完成のダム湖ですが、2年後の伊勢湾台風で土砂に埋まってしまい、眺望的には少し残念。
しかし今回は角部屋でしたのでダム側の湖水や吊り橋が見られます。
新館角部屋
広縁
お茶請け
部屋からの眺め1
部屋からの眺め2
部屋からの眺め3
風呂は男女別の内風呂(一つは石造りの露天風呂併設)と檜露天風呂が一つ。時間で男女交代制です。
泉質は硫黄泉‐ナトリウム‐塩化物泉(低張性アルカリ高温泉)・47,8度・70L/分・PH8.8・掛け流し。
泉質は硫黄泉‐ナトリウム‐塩化物泉(低張性アルカリ高温泉)・47,8度・70L/分・PH8.8・掛け流し。
とろみを感じさせる素晴らしいお湯で、いつまでも浸っていたくなります。
特に内風呂は熱めと温めの二層槽に分かれており、着いてすぐ温めのほうに一時間浸りました。
露天風呂1
露天風呂2
湯小屋へ
内湯
二槽の湯船
露天風呂3
風呂からの眺め
飲泉所
温泉成分表
湯上り休憩所
「山人料理」と銘打った夕食は囲炉裏を切った食事処で。本館宿泊者は別の大広間になるので、宿泊客が多くてもそれぞれゆっくりといただくことができます。
地元産の山菜・山野草・川魚・獣肉などを使った郷土料が食卓に並びます。必ず供される蕎麦掻きの揚げ物は奈良田ならではのお惣菜。
多彩なメニューですが、どれもヘルシーで酒が進みます。
食事処
「山人料理」夕食膳
ブルーベリー酒
茜鱒のスモモーク
ポテ鞠サラダ
茜鱒のスモモーク
ポテ鞠サラダ
前菜三点盛り(猪肉ベーコン・川魚のマリネ・茜鱒のいくら)
茜鱒の茶碗蒸し
手造り蒟蒻と生湯葉の刺身
手造り蒟蒻と生湯葉の刺身
田舎風煮物(山蕗・山独活・筍・牛蒡・姫筍・凍豆腐)
かのしのトマト煮
(地元産鹿肉)
(地元産鹿肉)
揚げ蕎麦掻き
(奈良田郷土料理)
(奈良田郷土料理)
岩魚燻製
きのこホイル焼き
御飯(武川米)・舞茸吸物・香の物・え胡麻ふりかけ
部屋に戻ると冷蔵庫にデザートが。
デザート
終夜入浴は嬉しいシステムで、夜中から朝まで何度も入浴しました。
夜の露天風呂
白根館の朝1
白根館の朝2
朝の露天岩風呂
朝食はきび御飯と山菜、温泉玉子など、やはり健康的な献立です。
朝食膳
食休み後もう一度入浴して宿を後にしました。
ここで宿のすぐ近くにある立ち寄り施設「奈良田の里温泉・女帝の湯」をご紹介しておきます。
泉質はナトリウム―塩化物・炭酸水素塩泉(低張性アルカリ性高温泉)ph8.5,
42度、掛け流し。
9:00〜19:00、550円。
白根館とは源泉が異なりますが、やはりトロリとしたすばらしいお湯です。
入り口
浴室
浴場からの眺め
奈良田湖
それでは早川の名勝巡りに出発です。
最初は京ヶ島にある花しょうぶ園へ。
京ヶ島花しょうぶ園
次に静岡県境に近い雨畑へ。日本、というより東洋有数の硯(すずり)石の産地で古くから多くの職人が住み、硯の生産を行って来ました。
需要の減少で現在は最後の一人になった職人が「硯匠庵」で制作を行っています。
その裏手にあるのが「一度に5人までしか渡れない吊り橋」です。
観光用ではないので基本は一般立ち入り禁止なのですが、ネットの「怖い吊り橋ベスト」などには必ず名を連ねる「危ない橋」です。
雨畑湖
硯匠庵
危険な吊り橋1
危険な吊り橋2
危険な吊り橋3
危険な吊り橋4
危険な吊り橋からの眺め
硯匠庵から雨畑湖に沿って2キロ走ると「見神の滝」があります。
駐車場から滝壺まで0分という珍しいアプローチながら、落差55メートルという堂々たる名爆です。
駐車場から滝壺まで0分という珍しいアプローチながら、落差55メートルという堂々たる名爆です。
見神の滝1
見神の滝2
見神の滝3
雨畑のあとは、かつて七面山(身延山別院)の講中宿(参拝客の宿泊所)で栄えた赤沢宿へ。
山の斜面に古い街並みが並ぶ様子は日本の原風景を見るようで心癒されます。
山の斜面に古い街並みが並ぶ様子は日本の原風景を見るようで心癒されます。
赤沢宿1
赤沢宿2
赤沢宿3
赤沢宿4
赤沢宿5
唯一営業中の江戸屋旅館
唯一営業中の江戸屋旅館
赤沢からは滝行を行う「白糸の滝」(お萬の滝)へ。いまだに滝行をする人は以外に多いようです。いつかやってみようかな。
滝行を行う「白糸の滝」(お萬の滝)
滝行を行う滝壺
昼食は蕎麦処「アルプス」で。
地元産の蕎麦を、やはり地元産の味噌だれで食べるのが早川流です。
地元産の蕎麦を、やはり地元産の味噌だれで食べるのが早川流です。
蕎麦処「アルプス」
小鉢三種(蕨煮、野蒜と切干大根の和えもの・芹お浸し)
野菜天もり(左は味噌だれ)
早川1
早川2
(奈良田温泉「白根館」了)