訪問日:2009-03-26,27
 
 
たんげ温泉「美郷館」は「草津の仕上げ湯」とされる沢渡(さわたり)温泉から更に数キロ、山間に入った山里に位置します。
オーナーは材木商で、自分の山に温泉が湧出したので本業の材木を思う存分に使って贅沢な宿を作り上げました。

1991年開業と比較的新興温泉の一軒宿のため、初期は知られざる隠れ宿の感がありましたが、「秘湯を守る会」入会と急逝された温泉ジャーナリスト野口悦男氏のラストワーク、「日本温泉遺産を守る会」にも選定されて知名度がアップしました。
 
イメージ 1
宿外観
 
イメージ 2
入口
 
イメージ 3
ロビーと帳場
 
イメージ 4
見事な檜造りのロビー
 
いつもは滝を正面に臨む「瀧」の間を指定するのですが、今回はあいにく塞がっており、隣の「楓」の間に部屋を取りました。
若干眺望は劣りますが、やはり窓から小さな滝が臨まれます。
次の間を含めて三部屋とベランダがある広い間取りです。
 
イメージ 5
部屋1
 
イメージ 6
部屋2
 
イメージ 7
部屋から滝を臨む
 
イメージ 8
浴場へ
 
こちらではまず何より、豊富な湯量と浴室を誇る温泉を堪能したいと思います。
泉質はカルシウム硫酸塩温泉43度、毎分105リットル湧出、源泉掛け流し(季節により熱交換方式により加温、一分循環併用)です。
 
浴室は六つあり、特に法師温泉の浴場を模したような檜造りの「瀬音の湯」は見事。
明るい内に入浴すれば、ステンドーグラスから漏れる美しい光が湯船に映って幻想的な雰囲気をかもし出します。
もちろんお湯も素晴らしい。
また隣接している川に沿ったウッドデッキの休憩所も、火照った体を冷ますのに嬉しい心遣いです。
 
イメージ 9
瀬音の湯1
 
イメージ 10
瀬音の湯2
 
イメージ 11
瀬音の湯・休憩所
 
時間で「瀬音の湯」と男女交代となる「月見の湯」は広めの露天岩風呂でしたが、リニューアルで小さめの木桶をしつらえた屋根付きのものに様変わり。
これも風情はありますが、2,3人しか入れない大きさになってしまったのは残念です。
 
イメージ 12
改装された月見の湯
 
そして以前は交代制だった小さな露天風呂が二つ並ぶ「宝泉の湯」はそれぞれ無料の貸切制になったのは嬉しい変化。
片方は檜造り、もう一方は岩風呂でいずれも屋根が付き、川沿いに作られています。
 
イメージ 13
宝泉の湯1
 
イメージ 14
宝泉の湯1
 
さて、この宿でいつも残念に思うのが夕食です。
せっかく良い材料を使っているのにどうも垢抜けない。
味付けは可もなし不可もなしという所ですが、メニュー構成や盛り付けがどうもセンスに欠けるというのが私の実感です。
素晴らしい温泉を持つのに、もう少し料理に気を遣ってもらえたら、と思うのは私だけでしょうか。
 
まあそれはさて置いて、こちらの宿では数ある温泉をはしごして、ゆっくり静養するのが目的であれば充分満足できることと思います。
 
イメージ 15
食前酒(ブルーベリー酒)と海鮮ゼリー寄せ
 
イメージ 16
前菜(コゴミ酢味噌和え・金目と菜の花・山独活胡麻和え
 
イメージ 17
刺身盛り合わせと蛍烏賊・うるい酢味噌
 
イメージ 18
岩魚塩焼きと蕗味噌
 
イメージ 19
上州牛しゃぶしゃぶ
 
イメージ 20
焚き合わせ
 
イメージ 26
鴨鍋
 
イメージ 21
天麩羅盛り合わせ
 
イメージ 22
宿オリジナル冷酒
 
イメージ 23
御飯・香の物・デザート
 
イメージ 24
部屋から見るライトアップされた滝
 
イメージ 25
朝食膳
 
 
(たんげ温泉「美郷館」了)