訪問日:2008-04-22,23
 
 
新潟・越後長野温泉「嵐渓荘」は「日本秘湯を守る会」会員でもあり、温泉ファンにはよく知られた旅館です。
 
歌人「良寛」ゆかりの地である三条から山あいに向かい、新潟の景勝100選の一つ「奇石・八木ヶ鼻」にほど近い守門川のほとりに佇む風趣溢れる一軒宿。
古風な玄関の脇には水車が廻り、満開の桜の枝からは折からの風にあおられて白い花弁が雪のように舞っています。
 
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宿正面
 
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水車と宿
 
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渓流の畔に風情ある建物が
 
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吊り橋と宿
 
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緑風館と渓谷
 
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山手から見た宿
 
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ロビー
 
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ラウンジ
 
当館はスタンダードな「りんどう館」、旧料亭を客室にした古風な「緑風館」、モダンな「渓流館」の3タイプの部屋があり、好みに応じて選択できます。

しかしこちらではやはり「緑風館」で山の宿の風情を楽しむのが一番かと思います。
バス・トイレはありませんが、昔ながらの雪見障子や木製の手摺りの向こうに広がる渓谷と杉林の風景の情感は何とも言えません。
川側の窓からは視界一杯に桜の花が望まれます。
 
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緑風館藤の間1
 
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緑風館藤の間2
 
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部屋の窓から満開の桜が
 
渓流を望む露天風呂と内湯、そして別棟に2007年新たに設けられた「山の湯」には深さ130センチの「深湯」と石造りの露天「石湯」、それぞれに木造りの内湯があります。
 
温泉はナトリウム・塩化物泉15度加熱、循環・掛け流し併用。
味は相当に塩辛く、内陸部でこれだけの塩分を含んだ湯は甲信越では伊那の鹿塩(かしお)温泉と双璧と言えるでしょう。
かなり保温効果は高く、前回冬季の訪問時にはちょうど屋外の積雪が火照った体に心地よかった記憶があります。

いつまでも汗が引かず、入浴後はシャワーを浴びないと体中が塩分でベタベタになってしまいます。
 
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内湯
 
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露天風呂
 
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「山の湯」への通路
 
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「深湯」と内湯
 
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「石の湯」
 
食事は同じ緑風館の別室に用意されています。
予約時に「フルコース」「控えめコース」が選択出来るのは、少食家や年配者にも嬉しい配慮。
今回は前者を選択、新潟の山里の幸をたっぷりと堪能させて頂きました。
 
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前菜(鮎せんべい・鮭温燻・うなぎ寿司・かたくり中華味など)
 
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温泉粥、蕎麦の実入り茶碗蒸し、烏賊刺身など
 
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陶板焼き(豚肉・うるい・山うど等)
 
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鯉の洗い・野かんぞう添え
 
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山女魚塩焼き・地然薯
 
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天麩羅(こしあぶら・ここめ・山独活・ふきのとう)
 
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海鮮と山菜サラダ(こしあぶら・つくし・かたくり等)
 
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蕗御飯と吸い物(きぬさや・姫皮)
 
朝食は温泉粥に湯豆腐、蕎麦の実入り茶碗蒸しなど盛りだくさんです。
粥で満腹になりましたが、お櫃を開けて見るとさすが新潟、お米が光って何とも美味しそう。 
ついついご飯も頂いてしまいます。
 
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朝食膳
 
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朝食・温泉粥、蕎麦の実入り茶碗蒸し、烏賊刺身、サラダ
 
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朝食・湯豆腐・鮭・蕗煮物など
 
素晴らしいロケーション・適度な鄙び具合・珍しい泉質・演出された郷土料理と優等生的な「秘湯の宿」ということで、その人気ぶりも納得できます。
その点がかえって物足らないという向きもあるとは思いますが、ほぼ万人向きの癒しの温泉宿ということができることは間違いありません。
 
 
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宿の近くの奇岩「八木の鼻」
 
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三条・小嶋屋の「へぎそば」(海藻を練りこんだ蕎麦)
 
(越後長野温泉「嵐渓荘」了)
 

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