訪問日:2014/4/20,21
 
 
栃木県佐野市郊外、「日本の原風景を思わせる静かな里山に佇む古民家・里山の宿『梅庵』(HPより)」へ。
 東北自動車道・佐野藤岡IC、または北関東自動車道・佐野田沼ICから約30分の佐野市郊外に位置する「梅園町」という風雅な町名がついた山里の、車一台がやっと通れるダートのどん詰まりが目指す宿です。
 
イメージ 1
宿が見えてくる
 
イメージ 2
里山の一軒宿
 
イメージ 3
「注意!熊が出没」
 
以前東京・虎ノ門で料理店を経営されていたご夫婦が築250年の民家を2002年に近隣の畑と共に購入、改装して「一日一組、しかも四十代以上限定」の料理宿として開業したという自然派志向の宿です。

宿の周りには様々な種類の草花が咲き乱れ、鶯と蛙の声がひっきりなしに聞こえてきます。
猪・鹿・熊までもが出没するという環境です。
 
イメージ 4
宿へ
 
イメージ 5
ご主人がお出迎え
 
荘厳な構えの玄関を入ると焚き火がお出迎え。

土間から上がった囲炉裏を切った部屋から奥に続く三部屋が客室になっており、それぞれの部屋が長い広縁で繋がり、窓からは花々をつけた木々と鳥の姿が望まれます。
庭木は購入時すでに豊富に植えられており、以来ほとんどは増やしてはいないということです。
 
一日一組限定なので、部屋はもちろんすべて独占して利用できます。
 
イメージ 6
荘厳な玄関
 
イメージ 7
土間と囲炉裏の火
 
イメージ 8
客室三部屋
 
イメージ 9
囲炉裏の間
 
イメージ 10
火鉢の間
 
イメージ 11
床の間のある寝室
 
イメージ 12
調度品もお洒落
 
イメージ 13
広縁と庭
 
イメージ 14
広縁からの眺め
 
イメージ 15
火鉢の間からの眺め
 
イメージ 16
裏山には一面の蕗と梨の木が
 
風呂は別棟にしつらえられています。
残念なことに天然温泉ではありませんが、機械制御による人工温泉「不老の泉」の湯は柔らかで入り心地の良い湯です。

休み処には池波正太郎の文庫本がぎっしり並んでおり、宿名の由来も納得(「仕掛人・藤枝梅安」から)。
 
イメージ 17
風呂
 
イメージ 18
風呂からの眺め
 
イメージ 19
休み処
 
イメージ 20
宿に明かりが灯る
 
里山に夜のとばりが訪れると、囲炉裏を囲んで夕食の時間です。

本日の料理は旬の筍と、敷地内で獲れた猪鍋を中心としたコース。
料理店を営んでおられたというご主人の腕は一流で、春の山の恵みは自在に調理されてどれも逸品に仕立てられています。

前菜から〆のうどんまで充分満足させていただきました。
 
イメージ 21
囲炉裏に食事の用意が
 
イメージ 22
前菜(金柑甘露煮・ツブ貝・玉子焼き・のびる・蕪甘酢)
 
イメージ 23
小鉢(田ぜり・早蕨・山うど)
 
イメージ 24
焼き筍
 
イメージ 25
筍と野蕗の土佐煮
 
イメージ 26
筍・地鶏炒め(アスパラ・椎茸)
 
イメージ 27
八汐鱒造り
 
イメージ 28
手作り豆腐
 
イメージ 29
猪鍋
 
イメージ 30
虹鱒塩焼き
 
イメージ 31
筍と山菜の天麩羅
 
イメージ 32
稲庭うどん
 
イメージ 33
デザートはやはり地元の「とちおとめ」
 
そして里山の夜明けが。
 
「梅庵」の朝1
 
イメージ 35
「梅庵」の朝2
 
イメージ 36
「梅庵」の朝3
 
朝食も里山の恵みづくしです。
 
イメージ 37
朝食(左から時計回り:かき菜炒め・塩鱒・蕗味噌・しらす卸し・ほうれん草おひたし
・かぼちゃ煮・温泉卵・味噌汁・御飯・牛蒡きんぴら・大根浅漬け)
 
イメージ 38
 
食後は鶯の声を聞きながら広縁の椅子でしばしうたた寝。
名残惜しい気持ちを抑えて帰途につきました。
 
緑と花いっぱいの環境、地物のみの洗練された料理、懐かしい古民家の佇まいに心癒される素晴らしい宿でした。
 
 
(里山の宿「梅庵」了)