訪問日:2010-10-23,24
 
 
大沢温泉は一つの敷地内に、伝統的な「自炊部」、懐古的な「菊水館」、近代的な「山水閣」と温泉宿の三業態がそれぞれ息づく、湯治宿の進化形としては正に理想的な旅館だと思います。
しかも有名な川沿いの露天風呂を始め、幾つものバラエティーに富んだ風呂に好きなだけ入ることができるのも魅力の一つ。
(但し「菊水館」は零時から朝六時まで出入り口がロックされてしまい、内湯のみの使用となります)
 
宿泊した明治時代創業の「菊水館」は、木造と茅葺屋根の二棟からなる風情ある施設です。
客室は17室(80名収容)、但しトイレは部屋外になっています。
また今回は茅葺の宿泊棟を望む最高の角部屋を用意して頂き、素晴らしい時間を過ごすことができました。
 
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大沢温泉「菊水館」茅葺の宿泊棟 
          
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「菊水館」茅葺の宿泊棟を望む部屋1
 
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「菊水館」茅葺の宿泊棟を望む部屋2
 
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「菊水館」茅葺の宿泊棟を望む部屋3  
 
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「菊水館」本館1
 
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「菊水館」本館2
 
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「菊水館」水車小屋
            
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「曲り橋」を渡って自炊部へ 
 
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「自炊部」玄関     
 
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「自炊部」宿泊棟1
 
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「自炊部」宿泊棟2 
 
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「自炊部」売店
 
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「自炊部」調理室  
 
菊水館から橋を渡って行く「自炊部」は客室57室(227名収容)、10円ガス台の使用できる自炊室・コインランドリー・マッサージコーナーを備え、売
店では日用品・お菓子やお土産まで購入できます。
また食堂もあって日替わり定食や蕎麦・丼物など手軽に食事をとることも可能です。
得てして暗くなりがちなこうした湯治棟はしかし清潔で明るく、長期滞在者が多いのも納得。
 
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「山水閣」半露天風呂「豊沢の湯」    
 
そして最近また改装されたばかりの「山水閣」は客室57室(300名収容)。
こちらは若年層から家族連れ、老夫婦まで幅広い客層がリーズナブルな料金で利用できる近代的施設です。
 
それぞれの施設が風呂を備え、一部を除いて各棟の宿泊客は自由にそれらに入浴が可能。
風呂の詳細は
「自炊部」混浴露天1、内風呂男女各1、女性専用露天1。
「菊水館」木造風呂男女各1。
「山水閣」半露天男女各1、露天付き大浴場男女各1(「山水閣」宿泊客専用)、貸切風呂3。
特に自炊部にある有名な混浴露天風呂「大沢の湯」は、川沿いにあって菊水館を正面に臨む絶好のロケーション。
あつ目、ぬる目の個所も選べていつまでも浸かっていたい湯船です。
泉質はアルカリ性単純泉51.9度、毎分455リットル湧出という豊富な湯量を生かして全て源泉掛け流しです。
 
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自炊部の露天風呂「大沢の湯」1
 
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                 自炊部の露天風呂「大沢の湯」2 
 
大沢温泉菊水館の夕食です。
各宿泊棟ごとの通常のメニューの他に様々なオプションが用意され、今回選択した山水閣と同様の食事コースも大変満足でした。 
 

夕食膳「秋麗の候」(「山水閣」と同コース)

 

小鉢「雑穀豆腐」「二子芋みぞれ掛け」
前菜「あけび牛肉きのこ味噌・蟹しぐれ・茄子田楽」 
 

三陸海の幸お造り「鮃・鮪・烏賊」  

 

煮物「鰈唐揚げあんかけ風」

蒸し物「牡蠣入り茶碗蒸し」

 

鍋物「鮭と帆立貝の味噌仕立て鍋」

 

  
焼物「吹き寄せ風焙烙焼き」 

 

進め肴「プッチーニ釜岩手牛肉チーズ焼き」
 
「自炊部」と中秋の名月

 

   朝食
 
施設・食事・対応とも実に気持ちが良い宿で、会話した宿泊客の多くが長期滞在者といのもうなづけます。
いつまでも湯治客・観光客・温泉ファンそれぞれに愛される宿の姿勢を保ち続けて頂きたいと思います。
 

 

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  (大沢温泉 菊水館 了)