第1話(3)
前の中学レベルではできたプレーが高校ではできなくなっていた。レギュラーになるために毎日がむしゃらに練習した。血反吐を吐くような練習を耐え抜いた。
高校2年の時から試合に出れるようになっていった。ポジションはGK以外どこでもやった。
一番 よくやったポジションはMFだろうか。
高校3年には全国大会に出場して、準優勝で幕をとじた。大会のMVPにを獲得し、ベストイレブンにも選ばれた。
Jリーグのチームからはオファーはきていた。しかし日本で金を稼ぐのは難しく、Jリーグから海外のビッククラブにも行くのも難しい。
だからおれは翼君のように、ブラジルで成功しビックラブに移籍するのを考えていたのである。
後にこの選択を後悔したことを俺はまだ知らなかった。
いろいろ考ええいるうちに到着した。
もう俺を助けてくれる奴なんていない。俺しか居ないんだ。
第1話(2)
父に言い返そうとしたが、もう飛行機の出発時間だった。 姉からブラジル観光案内のポケット手帳をもらった。 素直にありがとうと言った。 「今度は何時日本に帰ってくるの」 姉に聞かれた質問を無視し、簡単に別れを告げ、歩いて行った。 飛行機の中に入った。
他の乗客は観光に行こうとしている人が多数いた。
この時期はリオ・デ・ジャネイロで祭りがあるのだ。 皆、寝ようとしたりなにか考え事をしている。 自分も日本を出てきた事は正解がどうか考える事にした。 平 成元年6月23日に俺は誕生した。名前は近藤浩平。小学5年から父が監督をしていた少年 サッカーチームに入った。最初は暇だったので入った。
もともと運動神経は良い方で1年もやれば区選抜に選ばれた。
この時からサッカーに面白さを感じ、中学では都選抜に選ば れた。 高校は都で3本の指に入る名門校にスポーツ推薦で入学した。
第1話
いま俺はブラジルのサンパウロ行きのある成田空港にいる。汚れたアディダスのスポーツバックを持って。中身は履きなれたスパイク2足と練習着ぐらいだ。
見送りに来てくれているのは俺にサッカーを教えてくれた父親の浩二と姉の桃子。母親の節子は今はガンで入院中。
今は3:46.あと15分ぐらいで異国の地に1人で旅立たなければならない。恐怖というよりは緊張の感情が胸を高ぶっている。そこらへんの売店で買ったミネラルウォーターを3人で飲んで、ベンチに座っている。
すると浩二が「お前本当にブラジルでサッカーをやるつもりか。」
いまさら何を言うと思ったが一応返答した。
「当たり前だろ。この前の全国大会で活躍して、ブラジルのクラブチームに入らないかって言われたんだから。俺は行くしかないだろ。俺にはサッカーしかないんだから。」
「そうか。しかしなぁ。お前はまだ20歳にもなっていない人間なんだ。駄目になったらいつでも帰って来い。」
父の言葉は嬉しいが、母の治療費や多額の借金を返済するためにはサッカーで稼ぐしかない。そのためにブラジルにいく決意をしているんだ。日本のJリーグからも誘われたが、Jリーグで金を稼ぐのを難しいと高校の監督が言っていた。だからおれは言った。
「おれはあっちで成功しなければサッカーをやめて就職するよ。」
「なんだと。お前の決意はそんなもんだったのか。あっちで成功しなかったらサッカーをやめるだと、ふざけるな。日本でもサッカーはできるだろ。」
俺は父親の言葉に腹がたった。日本じゃダメなんだ。こんな島国じゃ金を稼げないんだ。
