著作権 | オヤジカメラマンのブログ

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若い時は京都太秦の撮影所、木枯らし紋次郎、座頭市、必殺仕事人、暴れん坊将軍など撮影助手として、30でCMキャメラマンとして主に大阪で…今迄観た映画など思った事をぼちぼち書きます。

著作権、映画の撮影をしている我々には著作権がありません。

スチールカメラマンには認められています。

最近、デジタルフォトカメラで動画の撮れる機種が多く出ています。勿論最高級のカメラにも動画機能が搭載されています。

スチールカメラのハッセル、この間のinterBeeでお披露目されていました。

カメラマンは勿論スチールカメラマンです。

H6D-100c 

40×53.4mm 1億画素で4K RAW
まず目にとまったのは、きめの細かい映像であり、フォーカスが引き画でも浅い、見ていると吸い込まれそうな美しさ!

このカメラ実際ドラマでの使用が可能か?

フィックスで画創り出来れば充分可能かと思う。 

問題はピント送りか?

デモ映像は自分で送られている。

大きな望遠レンズを装着しない限りカメラ自体は小型なので充分小回りが利くと思う。

スチールカメラマンがもしこのカメラを使い自分の自由で映画を作ればプロデューサー達は新たな契約を結び著作権を与えるのだろうか?

日本の映画監督には著作権が無い!
皆さんエッ!とお思いかも?
映画の世界で唯一確りと著作権があるのは音楽です。それとオリジナル脚本かな?

勿論我々キャメラマンには何もありません。
いや、監督も含め無いこと無いのですが、ギャラ(映画製作に参加する事で貰える対価)で相殺され権利は製作側に移行されています。

著作権法によると
2条で著作物を創作する者となっています。

映画の場合は多数で制作するので16条により、制作監督演出
撮影美術に限定されています。

なら著作権はあるじゃん!
条件として全体形成に創作的寄与が必要!

これに関して映画の撮影を少しでも経験した者は分かるはず。
創作的寄与が無いメーンスタッフは居ない!

黒澤明監督は上の著作者な全てに関してコントロールをしていたと聴きました。

しかし黒澤組でも其々の著作者が持っている能力を駆使して物創りに寄与していると思います。

著作権法29条
著作者映画製作者(映画会社やプロダクション、製作委員会)に対し著作物(映画)に参加を約束(契約)している時には著作権映画製作者帰属する。

著作権とは
財産権、著作人格権の帰属

という事らしい。2条も16条も全て打ち消されているやん。

29条のまず映画に参加する時黙ってそれに入ると著作権は残るんや!
ちょっと待って…
黙って参加なんて考えられへん…

法律で定められてる2条、16条で著作権を守るには自分で映画を作るしか無い、所謂製作者になる事です。

インディーズでの自主製作映画、しかしこの作品でも上映する場合、既存の配給会社では諸条件があるらしい…

カメラを止めるな!の監督、出演者が30億と言われている配給収入の1/3位の還元があれば良いけど…無いのも事実です。

知っている私の周りの大先輩の撮影監督が別荘地を持ってヨットやクルーザーを映画撮影の仕事で得られたって言う人が居ないのも事実です。

映画監督達も同じように思います。

アメリカの撮影監督も法律的には同じように権利は製作者へ移行するらしいが著作権はそのまま配給ロイヤルティという形で保障される場合もあるらしい。

海外ロケで出会った僕の下についてくれたガッファーのオヤジはボートハウスにヨットとクルーザーがあり、広い庭でのバーベキュー、美味かったし羨ましい…60で引退すればユニオンの年金がもらえる…

フリーでも確りユニオンに入っていれば身分保障がある。

著作権に関して日本映画監督協会、日本映画撮影監督協会でも長年それを研究している。

個人的な見解ですが、必要経費(交通費、宿泊費、機材代金)を除き上記の5著作者はギャラを貰わず映画製作者と同じ位置に居て製作者は制作費を他の5著作者はその技術を提供し、その配分を決めればその後の配給収入に応じて利益を貰う、その著作物(映画)の2次使用も含め権利の行使を行う事が出来る。

〜映画製作委員会に上映の5人が並列で入れれば29条を回避し、2条、16条の権利の行使ができる。

この法律ができた時、著作者の殆どは映画会社の社員だった!

今は殆どがフリーランス、1日数万円のギャラで雇われる日雇い労働者、そこから著作者の権利まで奪われている。

この辺りを国会議員の中でも映画好きが多い方々、超党派で29条の改正をして欲しい。

まぁ無理な事でしょう…か?