ベビーシッターのお仕事の日の出来事です。
夕暮れ時、台風一過の晴れ渡った空の下で、
4才男の子と二人、ベンチに腰掛けてママの帰りを待っていました。
ママはなかなか帰ってきません。
男の子は待ちくたびれてベンチに寝転んで空を見上げました。
男の子 「モグと一緒にいたかった。」
わたし 「モグ?」
男の子 「このくらいだよ。小さかった。」と、両手を20cmくらい広げて見せてくれました。
わたし 「ねこ?いぬ?」
男の子 「・・・・・このくらいだよ。天国にいったんだ。」
男の子は、空をじっとみつめて泣きそうな顔をしました。
わたし 「・・・・・そうか。モグはお空の上にいるんだね。悲しいね。」
しばらく二人で空を見上げていました。
わたしも泣きそう。
男の子 「このくらいだよ。保育園の頃。」と手を広げて、まだモグの感触があるのでしょう。
わたし 「お別れしたばかりなのね・・・・・。
モグは、○○くんのことが見えるんだよ。今も空の上から見てるよ。」
男の子 「僕もモグのこと見えるよ!」
わたし 「そうなの?見えるの?すごいね!!」
男の子は、急に起き上がり走り出しました。
振り返り、振り返り、わたしを気遣いながら・・・・・。
甘く切ない瞬間に、キュンとしました
フラワーアレンジメント 岡﨑昭恵