「侍祭2018」(今月27日)に出品する音楽劇『平和の新地』のフィナーレ「平和の鐘を打ち鳴らせ」はモーツァルト『フィガロの結婚』の第4幕終景の、あの有名なフィナーレを用いています。
 伯爵と伯爵夫人の緩やかな和解にはじまるアンダンテから、アレグロアッサイの行進曲への切り替えが実に鮮やかな、本当にモーツァルトらしい名曲です。
 今回着けた歌詞は、アウフタクトのアンダンテで平和の訪れをしっとりと歌い上げ、その喜びを皆で味わい鐘を打ち鳴らしながら行進するという内容になっています。
 そして後奏の下降ゼクエンツに乗って行進の鐘の音は遠ざかって行き(ドップラー効果)、最後に心の中にひときわ高く鐘が鳴り、終演を迎えます。
 時代設定は元禄時代。
 町人文化が花開いた時代です。
 徳川幕府が開かれ、戦乱の世に終止符が打たれると、上から下まで、一斉に新田開発に乗り出します。
 それまでは、一生懸命開拓しても、ひとたび戦地になってしまえば全てが無駄になってしまいます。
 食料の限られた時代、無駄なことはすぐに餓死につながります。
「平和」というのは観念ではなく、豊かさの基礎なのです。
 そしてひとたび平和が訪れたとき、人々の解放されたエネルギーは未来への投資へと向けられます。
 平和の中で解放された人々のエネルギーが新田と、そして新しい文化を生み出しました。
 今回は、そんな時代の、ちょっとした諍いと、和解と、平和への賛歌を描きました。
「侍祭2018」出品の『平和の新地』どうか、是非、ご覧下さい。

 

 

日本殺陣道協会主催イベント「侍祭 2018」に参加します。
1月27日(土)大阪市営地下鉄住之江公園駅すぐ、複合商業施設「オスカードリーム」内のオスカーホールにて、14時から16時過ぎまで。
夙川座の出演は15時45分頃から30分間程度です。
是非14時からお越し頂き、他団体の演目もお楽しみ下さい。
夙川座の演し物は、音楽劇『平和の新地』。
主にモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』の音楽を用いた、楽しい音楽劇です。
前回に続き地唄も入り、しかも、なんと、本物の殺陣が目の前で見られます。
そして圧巻のフィナーレ!
夙川座音楽劇のエッセンスをギュッと絞り、地唄や殺陣も入った濃い30分!
外国人観光客を意識した作りですが、もちろん日本人にも楽しめる内容です。
入場無料ですので、皆さまお誘い合わせの上、是非、是非、お越し下さい。
絶対に後悔はさせません!