50肩がひどい。
 肩こりは若い頃からあって、筋トレの後にストレッチをしっかりしなければ、疲労が積み重なって、ある日、突然、来る。
 来てからが長い。
 腰痛も同じ。
 無理な筋トレのあと、突然来て、ずっと居座る。
 この繰り返し。
 眼精疲労も同じかな。
 大丈夫かと思ってDVDを見続けると、突然、来る。
 で、居座る。
 そりゃもう、生物学的にはリタイアしているような年齢だから、色々来るんでしょうよ。
 ただ、気持ちは30年前と同じだから、30年前の20代前半と同じように動こうとする。
 それで、気持ちと身体とのギャップが出る。
 身体イメージと現実とのギャップ。
 まあ、典型的な初老ですわ。
 それでも思うのは、若い頃の仕事は空振りばかりだったのに、今はけっこうな的中率で的に当たっている。
 同じようなことを言いながら営業していても、である。
 これこそ年の功というものかと思う。
 出会う人がほとんど年下だから、とりあえず話だけは聞いてくれるようになった。
 その積み重ねで人間関係が出来ていく。
 出来てきた人間関係の上に仕事を重ねていく。
 と言っても、まだまだ収益を上げるほどではないけれども、先方からのオファーも来るようになってきた。
 ひとつひとつ、大事に育てて行きたい、と思う。
 思うけれど、やはり、身体がついていかない。
 疲れが残って、溜まる。
 大阪と神戸とを行き来しながら、若い頃はこんなじゃなかったよな、と溜息をつく。
 いや、若い頃も疲れていた、かな。
 会社からはあれもこれもと要求され、こちらからも、あれもこれもと提案し、まるで自分で自分の首を絞めるかのように仕事をしていた。
 肩こりと、腰痛と、胃痛を抱えながら締め切りに追われ、それでも同時に次の企画のアイデアを絞り出しつつ、打ち合わせと取材に奔走する日々。
 あれ?
 今とそう変わらんなぁ。
 いや、決定的に違うのは、すべて自分で決めていると言うこと。
 会社が決めたからする、のではなく、自分で決めて、自分でやっている。
 だから、疲労の質が違う、と思う。
 年齢的なものではなく、質的に違う。
 と、思いたい。
 とりあえず、仕事しなきゃ。
 21日は本番だし。