【やまない雨はない】
妻の死、うつ病、それから…
倉嶋厚 著

※出版社見てくるの忘れた 汗



妻の死にまつわるご自身の病気の詳細を、時に主観的に、時に客観的に、事例考察のように執筆なさっているようです。

伴侶の死とどう向き合ったのかという本。

勤め先の院長の勧めで、患者さんドタキャンしたりで時間ができたときにコツコツ読んで3ヶ月、やっと読み終わりました(T ^ T)

倉嶋さんは、奥様を亡くされて、最後の見とるところも含め、人生の色々を考えるあまり、うつ病になって自殺願望を抱き、入院もなさって…
でも現在は病気を克服しておられます。

死別までに至るまで、病気と向き合う時、きっと病気になって看取られる側も看取る側も、相当なストレスな訳で。
亡くなった方はきっと苦しみから解放されるのだろうと思うのだが、残された側は、「あの時もっとこうすれば…」という後悔の念や、突然の孤独感や、やりきれない思いで溢れます。家族を大切に思っていれば思っているほど、死別の時は苦しいのでしょう。

私も幼少の頃、父の病気と死を目の当たりにして、母の心がどんどん壊れて行くのを見ていました。
(今はもう大丈夫!)
今思えば、母もうつ病だったに違いありません。
今母に聞いても、当時のことを鮮明に覚えてはいないのですが、自殺願望があったことは確かです。でも、子供や家族のことを思うと死ねなかったって言っています。
その当時、今よりも若いはずなのによく体調も崩していました。

この本にも書いてあるのですが、心が辛い時、ぜひ専門医に診てもらい、適切な治療を受けることで、回復は早くなると書いてありました。

今精神科で働いていて思うのが、本当にその通りだと思います。
お薬を使いたくない!
カウンセリングだけでなんとかしたい!
使ったら終わりだ!
自分はまともなのだから使う必要がない!

と思っている方もいるかと思いますが、決してそんなことはなく、ちゃんと適切に治療を受ければ、いずれ薬を手放せる日もきます。

むしろ、偏見によって、医師の指示通りの治療ではなく、自己調節して内服している方のほうがなかなか治りづらいし抜け出せなくて、お薬の自己中断したはいいけど、症状が悪化して病院に来る人を多々見受けます。

最愛の人との死別というものは本当に辛いことなのでしょう。←経験ないから。

色々な本を読み漁ったり、無理に外へ出かけてみるのもいいですが、
心が辛くなったら、信頼できる精神科医を探してみてはいかがでしょうか(●˙꒳˙●)?



少なくとも、私は精神科にかかることは悪いことだとも、みっともないことだとも思いません。
どうかその苦しみを誰かとシェアして、自分の生を最後まで全うしていただきたい。
だって、一人の人を大切にできたのだから、あなたはこれから大切な誰かを救うことができるのかもしれないニコニコ