50代からの生前整理

 

 

生前整理コンサルタントのなぐらしゅうこです。

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

今月半ば、母が亡くなりました。

86歳でした。

 

アルツハイマー型認知症を発症して8年

特別養護老人ホームに入所して7年

チューブで栄養を取るようになって2年

 

老衰と慢性心不全で、命の火が消えるように

少しずつ弱って最期を迎えました。

 

看取りケアに入りますと言われたのが

4月の頭。

目安は45日間とのことだったので

ゴールデンウィーク明けくらいかなと 

何の根拠もなく考えていました。

 

施設は新潟、私は埼玉在住で

近くはないけれど行こうと思えば日帰りでも行ける距離です。

 

4月の下旬に一回顔を出しておこうと思っていましたが、

それより早く、もういよいよ最後らしいという連絡が

弟から入りました。

 

それが夜の7時過ぎでしたので

急いで出ればその日のうちに施設に到着することは

十分可能でした。

 

 

しかし、もう危ないかもといわれてから持ち直すことが

過去に数回ありましたので

正常性バイアスというのでしょうか

今回もそんなに急に変わるとは思わず

翌朝早く向かうことにしました。

 

この決断を、今後ずっと後悔していくことになると思います。

 

翌朝、私が新幹線で向かっている間に

母は亡くなってしまいました。

最期に立ち会えなかったのです。

なぜ前日の夜にすぐ出発しなかったのか

悔やんでも悔やみきれません。

 

その日は弟が寝ずに付き添ってくれ、

最期を看取ってくれました。

 

コロナでここ3年ほど面会には行けていませんでした。

 

本当に久しぶりに合った母の亡骸は、やせて小さく小さくなっていました。

目はほとんど見えず、耳も聞こえず、意識もないような状態でいた

この2年ほど。

施設の方には本当にお世話になりました。

 

地元に残っていつも面倒を見てくれていた弟にも

感謝の念はつきません。

 

私はいったい、何ができていただろうかと

苦い気持ちで過ごしています。

 

 

実家は、本当に空き家になりました。

 

一人暮らしを7年ほどしていた母は

きれい好きで片付け上手でしたので

家の中はすっきりしている方だと思います。

 

しかし、かなりの量の物が残されています。

 

生前整理の仕事をしていて

人様のことはいろいろ言っていましたが

自分の実家のこととなると、全く手が動かせません。

 

遺品整理に取りかかれるようになるまで

平均7年だそうです。

なぜそんなにかかってしまうのかと正直思っていましたが

いざ自分がその立場になると、取りかかれない気持ちが

とてもわかるのです。

 

私は、大きな考え違いをしていたのかもしれないと

私は、人の気持ちに寄り添えていなかったのではないかと

立ち止まって考えることが増えました。

 

足元から何かが崩れていくような思いです。