昇竜
❺昇竜(タンロン)の
❼躍る空縫う
❺一夜一(ヒトヨヒト)
❼手薬煉の籠
❼想像の竹
タンロンノ
オドルソラヌウ
ヒトヨヒト
テグスネノタケ
ソウゾウノカゴ
僕の名前には籠の一字がある。
その字は僕の運命をややこしくして、
その字は僕の受験に於ける記名時間を長くし、
その字は僕を夢見がちの男にした。
昔から僕は想像力については定評があり、
「漫画日本昔話」のタイトルテロップに流れる、
龍と龍に跨る少年をリスペクトしていた。
黒い夜の空には昇竜が、
星と月を縫いつつ躍っていた。
彼は縺れる事なく、
彼は捕えられる事なく、
いつまでも
いつまでも、
いつまでも、
僕の夢の中に躍って居た。
よく見ると少年は、
龍の頭に尖る角を握っていた。
それこそが竹の冠であった。
竹冠に龍とは電話で受け手に、
自分の名字を説明する、
我が家の慣用句だった。
「坊や良い子だネンネしな」
僕は良い子では無かったが、
父親から坊主と呼ばれていた。
嗚呼 出来る事ならあの日に帰り、
夢の中を龍と踊りたい。
タケカンムリニリュウの名字を使うものは、
今では僕1人になってしまったのだから。
オープニングテーマ
「にっぽん昔ばなし」
「作詞 - 川内康範 / 作曲 - 北原じゅん / 編曲 - 小谷充 / 歌 - 花頭巾
オープニング映像はでんでん太鼓を持った子供[注 21]を乗せた龍が空を飛ぶ。「龍の子太郎」
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