友人
あれは、いい旅行だった。僕にとっては。
あれは、いやな旅行だった。彼にとっては。
あれは、いやな旅行だった。彼女達にとっては。
(友人)夫婦のPPと、
人妻だが私と毎晩寝ていた公務員の藻。
4人で、高原に旅行に行った。
PPと旅行に行くのは好きだった。
熱心な仏教徒だった華僑のPPは、
頭が良く、
何にでも興味を覚え、
誰彼と無く、気さくに話しかけ、
一緒にいて飽きる事が無かった。
その旅行には何の綿密な予定もいらなかった。
いい人だったが、
国の誇りと、
お金と、
名声に目が眩み、
僕の前に現れた。
まあいい。
これがなければ、
会えなかった人だ。
その事に感謝しよう。
この写真は、
高原のレストランで昼食時、
ラビアンの欄干から撮った一枚だ。
高原のパノラマに、
ポツンと一つ木が見える。
あんなに小さい木は、
この写真の中で、
十分に主役を果たしている。
あれから彼等は、
真実の人生の中で、
あの高原にまた行ったのだろうか?
合掌
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