
63 右麻痺で、朝食前を過ごすということ①
これはノンフィクションである。
おはようございます。大体、朝起きるのは5時くらいです。もし、それより早く起きてしまった場合は、ベッド上でブログを打ち込みます。
ベッド上=身体を横にする、
ベッドから降りて縦になる=車椅子、
トイレ=車椅子から降りる戻る①
リハビリ=車椅子から降りる戻る②
大体、僕のポジションは以上でしょうか?以前は、この工程と工程の間の全てに介助者、リハビリインストラクターの立会いが必要でしたが、少しずつ1人でやっていいと言う事になり、今はリハビリだけが、インストラクターが付き添っている状況です。一年かかりました。でも、一度でも失敗したら、元に戻ります。緊張の毎日。
○お祈り
先ずは、部屋の中を整えてお祈りです。今は、毎日野菜ジュースを一本飲んでいるので、これをお供えします。このお祈りは、念仏は唱えず、ご挨拶と御礼で終わります。この施設に入った当初から、お祈りは毎日やらせて貰っていて、感謝してます。
○ベッドの上
生活の基本となるのは、ベッド上にいるか、ベッドを降りるかですから、ベッドから降りたら、ベッド上に生活のしやすい様に、道具を置いて行きます。
トイレに行った時のオムツセット、
画板、筆記具などの事務セット、
眉毛を整えるお洒落セット、
口内炎の時の(しょっ中なるので)お薬セット、
電気剃刀主体の髭剃りセット、
iPadとVaioを稼働机に置く、
テッシュ、
ゴミ箱、
これらを如何にして効率良く置くかを、毎朝朝礼で1人で話し合い、行います。毎日新しい発見があり、其れを辞めろと言うものもいないので、助かります。昔、会社をやっていた時は、朝礼と言えば喧嘩で大変でした。馬鹿でした。馬鹿だと気づく時間を貰い和知には感謝です。和知さんにも、僕と同じ様に気付いて貰いたい。争いからは何も生まれない事を。
○尿瓶の回収
2階だけでも、この施設で30部屋近くあり、一部屋4名男女別々でいます。(当たり前だが)今実際に朝4時ですが、この時間くらいから、自分で起きれる人は起き出します。前日9時に消灯しているので、特にお年寄りは早起きなので、声が聞こえて来ます。
一晩の宿直の人は、看護師が1名、介助士がローテーションで4名。これで、一部屋一部屋起こしていくものだから大変です。普通起こすと言えば、「朝ですよ!」と声をかけるだけですが、ここでは、健常者はそれで良いが、障害者はその障害によって何から何までやって上げなくてはいけない。
昨日の成果を片付けなくてはいけない。
これは、主にはお漏らしである。オムツをしていても其れを替えれば良いと言うものではない。どんなに大きなオムツをして居ても、排泄物は外にはみ出してしまう。いずれにしても、陰部を綺麗にしなくてはいけない。来ていた物も即全滅なので着替えなくてはいけない。小さなおばあちゃんならともかく、大きな体格の良いお爺さんならどうだろう。全員ではないが、患者全部で約100名。夜勤5名で対応しなくてはならない。だから、僕はこの人達を絶対リスペクトでいるのです。だから、逆に梯子を外されると、涙が出て来る、涙が出て来たのです。あなた方の仕事は、小泉の郵政改革なんかより明らかに偉い。と。
また興奮して脱線してしまった。
介助者の事を詳しく語るのは別の機会にするとして、僕と介助者が絡むのは、尿瓶である。基準がわからないが、患者の夜中の尿の排泄は、トイレに行く場合と、自分のベッドで尿瓶に行う、或いはオムツにぶち撒けるの3パターンがあって、自分は尿瓶である。これが面白くない。僕の感覚で言うと、尿の排泄の為のトイレの便器は、縦型の物で、立ち小便が出来れば尿瓶を使う必要が無い。つまりこれさえクリアすれば、障害者としてはパーフェクトだ。ところが、試してみたところ、思わぬ問題があった。人間は、立ち小便小僧のように、下半身を突き出していないと立ち小便が出来ない。

僕は、病後、やや背が曲がった感じでチャックの付いていないスエットを穿いているので、小便小僧ほど極端に腰を突き出す事が出来ない。と言うわけで無理となった。つまり、スエットをチャック付きのものに置き換えて行かなくてはならない。だから、朝は、その尿瓶の交換作業がある。あー嗚呼。
続く

