58 右麻痺で靴下🧦を脱ぐ履くということ②
前回、靴下を脱ぐ事をお話しした。そうしたら、写真を撮ったマジックハンドが、いきなり壊れてしまった。靴下を脱ぐ時に困る事は、ミスをしてベッドの下に落としてしまった時ぐらいで、そうちょこちょこない。それよりもこれから説明する道具は、靴下を履く時に必須だ。
大体、倒れる前から、僕はデブだったので、靴下を履くのは苦手だった。特に利き足でない左足は、お腹の贅肉が邪魔して、自分の方に中々近づかない。靴下を履く時に、いつも心の中で呪いの呪文を吐いていた。
ところがこの病気で体は30kg痩せたのだが今度は贅肉のせいでは無く、硬く曲がらない足の為に近づかない。従来苦手の筈の左手はそれでも動くので、贅肉が消えた分、靴下は履きやすくなったが、右足はどんなに頑張っても足の踵までしか届かない。僕のリハビリ方針では比較的最初の段階で起こった問題だった。そこで購入したのがこの写真の道具である。
この道具は、今思うと左麻痺の為の道具ではない。左麻痺、右麻痺の為でも無いような気がする。足か、腰が不自由で体が曲がらず、靴下を履くのに苦労している人用である。まあ思うに日本人の脳卒中人口が100人に1人、その内で何人が僕の様な状況にあるのかデータを見てもよく分からない。ニーズがあるようにも思うが、無い様にも思う。工夫すればまだ良くなる気もする。
「脳梗塞は何人に一人?
脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破れて出血する脳出血、くも膜下出血の総称である「脳卒中」。なんと年間11万人が死亡し、患者数は120万人にのぼるともいわれ、計算上では日本人の100人に1人が脳卒中になっているという。2018/02/28
https://www.tv-tokyo.co.jp › entry
100人に1人が「脳卒中」!?異変が起こった時の対処法と予防方法を.. ...」
この道具は、写真の様に靴下を差し込む作業から始める。私の場合、左もやや遠いので、左右の足に靴下を履くのに使っている。今回、このブログの為に、
車椅子の上で靴下を嵌めてみたが、上手く出来なかった。ベッドの上でジグに毎日履かせるのは問題なく、車椅子の上では上手くいかない。実際最初の頃はベッドの上でも上手く嵌める事が出来なかった。ジグの先端部がもう少し細ければ良いのかも知れない。
靴下をジグに差し込む作業、これが一番の鍵であり難関である。逆に言えばこれになれれば、靴下を左右に嵌める事が出来る様になる。
と簡単に行けば良いのだが、麻痺した足にはそう簡単に行かない。靴下が👞足に嵌る状態で少なくとも手が踵に届くところまで来ている必要がある。であれば、2つとも装着出来る。踵に手が届かない人は無理だろう。靴下を装着👟した状態を見てイメージして下さい。
ところで、このように体が不自由な状況において非常に重要なのは、ベッドの傾きだ。病院のベッドは頭から足の方に滑り落ちる、或いは足から頭の方に滑り落ちる、或いは、体を曲げる機能があり、これらの組み合わせによって、やれる事の幅が広がる。体は意外にベッドの上で移動させる事が出来て、逆に移動させないと出来ない事も多い。それは追って説明したい。
次回は、「59 靴をベッドの上で履く」だ。