周りに全く共感してもらえないこと

 

 

秋の無い国

 

君の国に秋は無い。

あるのは夏と、

ちょっと暖かい冬。

 

君の国に僕はいた。

お寺に通い、

蓮の花を手に持ち、

茶色いお線香を掲げ、

金箔を仏様に貼った。

君達の幸せを祈って。

 

君の国を僕は走った。

白いセダンで、

君を横に乗せ、

幾重ものカーブを曲がり、

背の高い入道雲を追いかけ、

聞いたことの無い地名を、

君の掌の地図を頼りに。

 

君の国は踊った。

僕は馬鹿なピエロさ。

毎日、毎週、

酒を浴びるように飲み、

美しい女の悪魔の誘惑、

いつが夜で、

いつが朝かもわすれ、

それがいつか終わる事は、

分かっていた、

それがいつか誰もいなくなる事も、

分かっていた。

 

君の国は祝った。

男から女まで、

子供から年寄まで、

俺たちを馬鹿にすると、

どうなるかを教えてやる、と。

白バイも、

パトカーも、

長い車も、

2人乗りのスーパーカブも、

荷台に沢山人を乗せたピックアップも、

夕方の街を、

賑やかに、

あいつが出て行くのを、

今日までじっと待っていた。

 

君の国が恋しい。

2人と笑いあった日が恋しい。

僕を許してくれるかい。

あの日から秋を何回数えたかな?

僕の部屋の2人の写真は時が止まり、

15歳と13歳のままだ。

 

君の国に僕は無い。

あるのは父のいない二人の娘。

 

君の国に秋は無い。

あるのは夏と、ちょっと暖かい冬。

 

君の国に僕は無い。

あるのは父のいない二人の娘。

 

君の国に僕はいた。

お寺に通い、

蓮の花を手に持ち、

茶色いお線香を掲げ、

金箔を仏様に貼った。

君達の幸せを祈って。

 

君の国を僕は走った。

白いセダンで、

君を横に乗せ、

幾重ものカーブを曲がり、

背の高い入道雲を追いかけ、

聞いたことの無い地名を、

君の掌の地図を頼りに。

 

君の国は踊った。

僕は馬鹿なピエロさ。

毎日、毎週、

酒を浴びるように飲み、

美しい女の悪魔の誘惑、

いつが夜で、

いつが朝かもわすれ、

それがいつか終わる事は、

分かっていた、

それがいつか誰もいなくなる事も、

分かっていた。

 

君の国は祝った。

男から女まで、

子供から年寄まで、

俺たちを馬鹿にすると、

どうなるかを教えてやる、と。

白バイも、

パトカーも、

長い車も、

2人乗りのスーパーカブも、

荷台に沢山人を乗せたピックアップトラックも、

夕方の街を、

賑やかに、

あいつが出て行くのを、

祈ったのだ。

 

君の国が恋しい。

僕を許してくれるかい。

あの日から秋を何回数えたかな?

 

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