5-23 おじいちゃん

 

おじいちゃんは、

皆から疎まれていると、

勘違いしているようだ。

 

おじいちゃんは、

静かな部屋に居たいのに、

鼾のうるさい隣の奴に安眠を、

妨害されているそうである。

 

お陰で夜の睡眠だけでは飽きたらず、

昼までカーテンを下ろし、

電気を消して寝なくてはならない。

 

食事も皆と一緒に食べられないので、

部屋で身体に悪いものを、

取ることしばしばで、

周りも心配しているが、

年のせいか人々を疑っている様子もあり、

なかなかお互いの壁を取り払う事が出来ない。

 

心配だ。

 

あの歳で、せんべいや、

氷入りのソーダは、

やめた方がいい。

 

部屋の洗面も一人で使って良いし、

私が起きている間のイビキの音は、

無いと保証する、

 

少しくらい部屋の領域を犯されても、

目くじら立てないので、

どうか、いつまでもお元気で。

 

私より遥かに、

五体満足なのだから。

 

 

(ちなみに最終的に

施設を追い出されてしまった。)

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