1960年代のおもいで

1960年ー1970年代

親父とよく喧嘩をした。

親父は言った。

「折角この世に産んでやった。」

と。

僕は心の中で反論し泣いた。

「産んでくれとは頼んでいない。」

と。

産んだのは母だとして、

それ以外は、

どちらの言い分も正しかった。

間違いでは無かった。

 

ただ、正しい事は決していつも、

世の中の矛盾を解決するわけでは無かった。

世の中の問題を解決するわけでは無かった。

物事をややこしくすることの方が多かった。

 

それを「厳粛な事実」と呼ぶんだと分かった時、

親父はもう居なかった。

 

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