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スイカの日🍉

 

5年前、秋田の田舎に久々に旅行したのだ。

と言っても日帰りで、親父の墓参りだった。

ウチの叔母が80代とは言え、若々しく、

おばちゃんと、呼ぶのに抵抗もなく、

未だ元気で、車で迎えに来てくれた。

叔母は言った。

「お父さんを殺したのは私だよ」

ウチの母と父が離婚して、随分と時間が経ち、

秋田の施設に入った父を、

時々、叔母が見舞いに行っていた。

そして、ある日、叔母がお土産に、

買って行ったカツサンドを喉につっかえて、

親父は亡くなった。

「あの歳で、ああゆう物が好きだったからねー」

そういいながら叔母は、僕に聞きたい事がある様子だった。

 

僕が言いだすのを待てない様で、叔母が切り出した。

「あんた、お父さんのお金なんかもう残ってないよ」

僕はそんな事が聞きたかったのか?と少し驚いた。

「おばちゃん、そんな事に期待するわけないだろ」

叔母は、少し表情が緩むと、車のアクセルを、

踏み込んだ。

「その女の子は誰サ」

と叔母は更にアクセルを踏み込んだ。

「会社の部下」

叔母はそれ以上聞かなかった。

(会社の部下)も自分が紹介されたのに気付き、

挨拶をした。

それにしても、叔母はこんなに、

車を飛ばす人であったろうか?

走っている内に、段々思い出したのだが、

この街は十字路が多くて、

叔母の様に飛ばしたら、

いつか必ず事故を起こすに違いない。

最近高齢者の事故が多くて心配だと思うと、

叔母もそれを察したらしく、

「心配しなくても、人はいないから」

確かに、人影を見ない。

無人の町だ。

 

昔はどこの家にも次次と人の訪問があり、

スイカ、茄子、トウモロコシ、枝豆を、

持って来てくれたものだが、その人達は、

どこへ行ったのだろう。

 

そこからそれ程遠くない、浄土真宗の寺に、

みんなで歩いて行き、父のお墓にお祈りした。

そして、家の前の清水を観に行った。

そう、この清水である。

限りなく、透きとおって、

石の板が折り重なって、

冷たくて、

冷たくなくて、

ハルニレの木に覆われるくらいの大きさで、

古いハルニレの木にそっと覆われていて、

殆ど動きの無い清水は、

ゆっくりと村の裏に流れて行くのだ。

昔はよくこの清水にスイカ🍉を冷やし、

食べたもんだ。

ソーメンを、流して食べた事もあった。

この池と清水は、誰も居なくなっても、

ここに残るかしら。

 

スイカが🍉無性に食べたくなり、叔母に聞いてみた。

叔母はスイカは🍉家の冷蔵庫に冷やしてあると言う。

叔母の家に歩いて戻り、

冷えたスイカを🍉父の遺影の前で食べた。

父は、観たことの無い爽やかな笑顔で、

どこか勝ち誇った様に、

「お前は馬鹿だ」

と言った。

 

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トマト🍅✋右半身麻痺ブログ🤚
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