僕の病棟は何遍か変わって、リハビリの病棟である。
最初にいた病棟は、ICU病棟、ここに3カ月、
そして形成外科に1カ月、ここで手術、
そしてリハビリである。
身体は、こうして事故前の姿に出来る限り戻る様、
作業を行う。
闘病というが、ここからが闘病日記かもしれない。
ただ、その病気によるかもしれない。ガンとかそう
いう病気の場合、この範囲はひろく時間の形も違う
のかもしれない。
自分の病室のカーテンの向こうで、人は色々な病気と
戦っていて、それは人によっては退院の一歩手前で、次の
人生を背負ってまずは一休み、
人によっては、外から見ても分からないが、その病気が、
深刻で、多くの入院を繰り返さねばならない。
そして私の様に、家に帰るには看病が出来ず、
病院に居る病気でもなく、リハビリによって、少しずつ
でも健常な姿を取り戻し、かつての母との生活を取り戻し
たい………… 母は言った、何よ、命があって良かったじゃない。
あんたがいうか?
しかし、確かに、家にいて家が大事だと思ったことがあったか?
何に一つとして、大事と思えない男。