田坂広志氏の風の便りのメッセージから
ムカデの自意識
「百足」と書いて「ムカデ」と読む。
この不思議な虫の、苦難の物語です。
ある暑い夏の日、
ムカデが一生懸命に歩いていました。
すると、通りかかったアリが言いました。
ムカデさん、凄いですね。
百本もの足を、
絡み合うこともなく、
乱れることもなく、
整然と動かして歩くなんて、
さすがですね。
その誉め言葉を聞いて、
ムカデは、ふと考えてしまいました。
なぜ、自分は、
これほどうまく
百本の足を動かせるのだろうか。
アリさんの言うとおり、
絡み合うこともなく、乱れることもなく、
なぜ、整然と動かして歩くことができるのだろうか。
そう頭の中で考え始めた瞬間に、
ムカデは、一歩も動けなくなってしまいました。
先ほどまで、何の苦もなく無意識に動かしていた足を、
一歩も動かすことがっできなくなってしまったのです。
このムカデの姿は、
我々の姿に、似ています。
自意識の病。
その病によって、
我々は、いつも、
力を発揮できなくなってしまうのです。
オリンピックの野球、サッカーの男女の違いにおいて、
同じことを感じてしまう。
男子の野球、サッカーは、テクニックがあるものの、
なんかこう・・・もどかしい。気持ち良くない。
逆に、昨日2連戦でオーストラリアに延長戦で勝利したソフトボール女子といい、
アメリカに4対1で負けながらもロスタイムに1点取り返す女子サッカーといい、
見ていてとても気持ち良い。
環境や能力、情報など全てにおいて、男子の方が恵まれている。
だからこそ、逆に複雑になってうまく足を動かせていないように思える。
やる気は同じでもシンプルじゃない。
そしてこれは自分自身にも言えるのではないか。
様々な情報が入り、それに対応しようとして、自分を良く見せようとして、
頭で考え過ぎているのではないか。
もっと自分の軸に忠実に、まっすぐに、シンプルに進むだけで良いじゃないか。