先日、いつもの病院の診察にて、治療方針を決めるための相談を医師としてまいりました。

まず結論からお伝えすると、カルボプラチンとアリムタの投薬を、初回から外来で行うため、セカンドオピニオンを聞きに行ったがん専門のT病院に転院することになりました。

主治医との診察時にこちらの希望として、カルボプラチンとアリムタを、初回から外来での投薬ができないか相談したところ、二つの理由で難しいとの回答。

一つ目の理由は、もし投薬後に重篤な症状が現れた場合に、この病院で緊急入院のためのベッドが用意できない可能性があること。その時は最悪他の病院に搬送せざるを得ないかもしれないとのことでした。
今の病院は大学病院ということもあり、緊急入院のためのベッドはいつくか空けていても、どうしても他の診療科との奪い合いになってしまうようです。
そのような重篤な事態が発生する確率は1割にも満たないそうですが、あらかじめ入院していれば最悪の事態は防ぎやすくなるというのは至極最もだと思いました。

二つ目の理由は、現在の病院で治療する場合、同じ呼吸器内科の抗がん剤を担当するチームが、経過や副作用を見ながら治療していくことになるが、現時点では初回投与から外来で対応できる体制になっていないとのこと。
いずれは対応できるようになるのかもしれないが、人手が不足していることあり、今その体制を作るのは難しいようです。

つまりはどちらの理由も、病院の治療体制面における可否ということのようでした。
セカンドオピニオンを聞きに行ったT病院については、医師いわくがん専門病院ということで、緊急入院のためのベッド数がより多く確保されており、外来での投薬に対応できる治療体制が整っているのではとのこと。

もし今の病院で初回投薬時に入院した場合も、副作用がきつくなければ、最短で4日で退院できるそうです。
ただ問題は、入院病棟で感染症が発生し病棟閉鎖があったこともあり、現時点でベッドの空きが少なく、入院までに1ヶ月近くかかってしまう可能性があること。
今の時点で腹部の張りがやや辛くなって来ているため、そこまで治療開始が遅れてしまうことには正直不安を覚えました。
この先あとどれくらい働けるのかわからないこともあり、大事を取って入院して、後から「あの日は入院してなければ働けたよね」と後悔するのも嫌だと思いました。

いろいろ考えた結果、初回から外来で治療を行いたいことと、スムーズに治療に移れる病院の方がこの先いろいろ安心だとも考え、先のT病院に転院したい旨を伝えました。
医師も、がん専門病院での治療は治験が多いなどのメリットもあるので、その方が良いかもしれないとの見解でした。

最後の診察となりましたが、診療時間の最後に時間を取ってもらったので、心置きなく諸々の相談をすることができました。
普段は時間に追われている様子を態度に出しがちな先生でしたが、じっくり話すとやはり良い先生でした。
最後に「まだまだ、これからですよ!」という力強い言葉をいただき、とても嬉しかったです。

気がつけば、この病院で告知を受けてからちょうど2年。
この病院の皆さんのおかげで、通常に近い生活をしながら、ここまで生き永らえることができました。
次の1年はより厳しいものになるでしょうが、このような気持ちで次の病院に移れる自分は、とても幸せな患者だと思いました。