ファーストラインの第11クール(21〜22週)の経過です。
今日の東京は気持ちの良い秋晴れです。いつも通り病院から更新していますが、こんな日は病院ではなくて外に居れたら良かったのになと思います。



<クール初めの診察内容・処方薬>

今回はタルセバ(エルロチニブ)100mg、サイラムザ(ラムシルマブ)10mlともに無事に投与することができました。
また嬉しいことに、肝臓の値(総ビリルビン、AST、ALT)は久しぶりに改善しました。糖質を控えたり野菜の摂取量を増やすなど、食生活の改善を緩やかに始めているのですが、それが功を奏したのでしょうか。

またCT検査の結果も見せてもらいましたが、こちらは前回8月とあまり変動はなく、腫瘍は小さいまま維持できているようでした。
ただ肝臓に黒い点が現れていて、ここだけ少し気になるが、とりあえず経過を見るとのことになりました。悪いものでは無いことを祈りたいです。
その他、下痢の具合が安定しないので、痔の対策として、ネリプロクト軟膏を処方してもらいました。

また皮膚科の診察では、前のクールから赤みと痛みが出てきていた脇の下に塗るようにと、VGS軟膏を始めて処方されました。

その他、前クールから継続の薬は以下の通りです。
基本的にはほぼ前クールと同じです。

ビオフェルミン(下痢対策)
ロペミンカプセル(下痢時に服用)
オルメテック(血圧対策)
アレジオン(抗アレルギー薬、かゆみ対策)

リンデロンVGローション(顔や胸の湿疹)
クロマイP軟膏(顔や体、脚の湿疹)
アンデペートローション(頭皮の痒み、爪周囲炎)
アクアチウム軟膏(顔や体、脚の湿疹)
MDH軟膏(足の湿疹)
ダラシンTゲル(頭皮に塗る抗生剤)
ヒルドイドクリーム(顔や全身の保湿)
ネリプロクト軟膏(痔対策)


<症状の経過>

この時期は東京はいきなり気温が下がって肌寒いくらいでしたが、それに敏感に反応したのか、皮膚障害が突如現れ始めました。前クールが非常に肌の調子が良かったので、いきなりの症状の悪化には面食らいました。

まず前クールから現れていた脇の下の赤みですが、次第に肌ががさがさしてきて分厚くなり、しまいにはひび割れて皮がむけるようになりました。服が擦れたり動いて体とこすれたりするとかなり痛痒くて、これがまたかなりの煩わしさでした。
また気温が下がった頃から背中の皮膚も急に乾燥し始め、かゆみが出てくるようになりました。一時は背中の上部がかぶれたように赤くなり、鏡で見て思わずびっくりしました。とりあえず手持ちのステロイドや保湿クリームなどいろいろ試してみましたが、MDH軟膏を塗ると少し楽になり、その後ちよっとずつ良くなっていきました。今では背中や脇の下の赤みはだいぶ消えたものの、まだかゆみは少し残っています。

さらには皮膚の乾燥は頭皮にも及んだようで、久しぶりにむず痒さがやってきました。こちらもうっすらと赤みが出てきて肌が敏感になり、枕に触れてもむずむずするくらいでした。
とりあえず対処として、これまでも使っていた抗生剤ダラシンTゲルに、ステロイドのアンデペートローションを混ぜて塗っていましたが、今でも治まり切らずに閉口しています。以前処方されていた、さらに強いステロイドのデルモベートローションも試してみたのですが、これだと刺激が強すぎてかえって痛痒くなり、早々に使用をやめました。
結局は昔使っていた市販のムヒHDが一番ましという結論になり、とりあえずそれでしのいでいます。これもかなり刺激は強いですが、すーっとする感じがあるので、塗ってしばらくはかゆみがおさまってくれるようです。
本日の皮膚科診察では、抗生剤を含むリンデロンVGローションを使うと良いのではとのことだったので、早速今日から試してみようと思います。

またこのクールは旅行だったり、友人と会ったりで外食や飲酒の機会が多かったせいか、下痢がいつもよりも多かったです。長崎で美味い鮮魚とか食べ過ぎてしまったのもきっと原因ですね(笑)
後は会社の健康診断でバリウムを飲んだのですが、最近のは下剤もあらかじめ配合されているようで、それが思いのほか効き過ぎてしまい、バリウムを排出した後もしばらく下痢が続きました。
またこれだけ下痢があるとやはりお尻の方にも負担がかかり、血がにじんだりし始めたので、ネリプロクト軟膏はほぼ毎日使っていました。

上記が悪化した副作用ですが、反対に手の爪周囲炎は腫れは残るものの楽になり、絆創膏無しで過ごせるようになりました。
足の親指の爪周囲炎の方はあまり変わらず、膿んだりはしていないものの時折出血が見られました。巻いた爪と肉の収まりが悪いのかもしれません。
またふくらはぎと太ももの湿疹も、まだしつこく黒いぽつぽつは残るものの、かゆみはかなり減り、小康状態といった感じでした。上半身はあれだけかゆみに悩まされているのに、下半身はなんでこんなに落ち着いているのか、まったく不思議です。。。

あっちが良くなればこっちが悪化、という形で、副作用との付き合い方はやはり難しいと改めて感じました。
あくまで自分についてはですが、皮膚障害は気候の影響もかなり受けるようです。これから秋から冬にかけて、保湿などの対策はこれまでにも増して気を抜かず行いたいです。


また前述の通り、このクールは人に会う機会が多かったのですが、そこでもいろいろと思うことがありました。
この後、今のように変わらず暮らせる期間がどのくらいあるのかわからないので、人と会う機会は減らさず、無理のない範囲で作るようにしています。
ただ周囲には肺がんであることをカミングアウトしていないので、会っている時の互いの意識の違いがもどかしくなることがあります。
平生のごとく、いろんなことを要求ばかりする人、勝手に機嫌を悪くして怒り出す人。自己主張ばかりで相手の話を聞かない人。
こんな場面やそんな姿を最後の記憶にしたくないし、こんな人間関係しか作って来れなかったのかと情けなく思ったりもしました。

君はまたいつでも会えると思っているのかもしれないけど、自分はこれが最後の別れかもしれないと思いながらここにいるんだよ。

なんてことはこの先も言うつもりもないし、向こうも知らないわけだし、もうどうしようもないんですけれどね。

自分が治療を続けている理由は、周りの人達と関わっていられる時間が少しでも長く欲しいからなのですが、それは結局自分ひとりの思いでしかないので。
人と関わることは、生きている実感とストレスを同時に与えられることなんだあと、改めて思いました。

いつも以上に長いブログになってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
また次回もよろしくお願い致します。