龗一族とのお話。@.148-2
《暗い森の道で④後編》
ワシは滅茶苦茶焦っていた。
崇一朗兄さんではなく万寿さんに、心の中で叫ぶ!
『どうしよう!白金くんが近いよ!?』
万寿さんからの返事は、「(◍´͈ꈊ`͈◍)」という笑顔の光景だけが目の奥に届いた(爆笑)
そして頬を撫でる霧の露は、露では無いのだと動きで判った!
流れ落ちるはずの露が重力に逆らわず、上に来る…!
上はワシの口だ…!
『こっ…これ何だぁぁあ!!!!!?!?』
もはやワシは星空の星に一点集中した!
全身が固まっている事が自分でも分かった。
白金くん「萬戒さん、もしかして緊張されているのですか?」
萬戒「(´⊙ω⊙`)」
今までにない音量だった。耳元だ!
おまけに白金くんが喋るたびに、口の動きが頬っぺに伝わってきた!
『うわぁぁあああどうしようどうしよう!?どうすればいいんや!?何か喋るか!?でも何か白金くんに怒られそうだし!でもやっぱ喋ろう(´⊙ω⊙`)!』
萬戒「しろ…」
白金くんの指先が口に触れた。
『これはとてもとてつもなくピンチだ(´⊙ω⊙`)!!万寿さぁぁあーーーーん!!』
だが返事は無かった←
おまけに、ワシは遊んでいたゲーム(キャラバンストーリーズ)とコラボしたナイトツアーを見に来たのだが、虚しくコラボゲームの音が…
なんか状況を煽ってやがる…!!!!(大爆笑)
ふとゲームの音響に気を取られライブスクリーンを見ようとしたら、目の前が真っ暗…
いや、黄色く金色に光る二つの眼に睨まれた!
その眼がゆっくりと閉じ、瞼(まぶた)の青紫の宝石みたいに綺麗なアイシャドウに魅入られた。
鼻が……!
白金くんのスっと伸びた鼻筋がめちゃくちゃ綺麗だ!!!!
毛穴が無い……!!!!!!
じゃないよ!鼻が当たってるよ!
近すぎるよ!ワシの鼻の黒ずんだ毛穴がガン開きだよ!見ないでいいよ!離れてくれよ!
それより!
『ぎゃぁぁぁああああ星が!(白金くんしか)見えないよぉぉおおおお(´⊙ω⊙`)!!!!!?』
万寿さん「そうじゃないでしょおおおおおおおおおお!!!!!!」
少し遠くから万寿さんの声が響いた(笑)
万寿さん「まーちゃん…!こういうのはね、相手に流れを任せるのよ…(⌯¤̴̶̷̀ω¤̴̶̷́)✧!!」
『任せてなるものかぁァァアアア!!!』
自分の全身に気合を入れて気づいたが、白金くんの体がワシの上に半分乗っかっていた。
重い……(´⊙ω⊙`)!!
着物の帯締めの硬い部分が脚を圧迫して刺さってきて痛い…!!(笑)
いや…
帯締めがこんな低い位置にくる訳が無い!!
それに帯締めの部分がこんなに…
大きいワケが無い!!!!!!
※ワシ渾身の大いなる下ネタである…!!!!(大爆笑)
『白金くん白金くん白金くん!!いや白金さんしろがねさん!!なんか色々とピンチだよまーちゃん!!白金さーん!!目を開けて!いや開けたら困るから開けずに聞いて!!聞こえますかー!?まーちゃんピンチなんですよー!!分かりますかー!?白!蛇!さぁーーーーん!!!!』
心の中で必死に叫んでいると、白金くんの声が頭に響いた。
白金くん「唇が震えてますよ…?」
萬戒「(;ºДº)ハッ!!」
左手が動き、咄嗟に脚の重いものを退けようとすると何かに触れた。
白金くんのお尻だ…!!!!!!
白金くん「おっと……」
色気が滲み出たその声に、心の中で『しまった!!』と思った!
しまった!と思ったら口が開いた!
どうやらワシは寝ていた様で、回想から目が覚めると馬に揺られたままだった…。