中野剛志氏の「富国と強兵」には、
グローバリズムへの批判も触れられている。
領土という地理的空間は、
ケインズ主義的なマクロ経済運営において重要だ。
例えば、国境を越えた資本移動が自由であればどうなるか。
金融緩和で金利を下げようとしても、
資本は海外へ流出すれば金利は上昇してしまう。
国の金融政策は自律性を失う。
財政政策で雇用を維持しようとしても、
新興国からの安価な製品の流入により、
国内産業は衰退する。
外国の低賃金労働者が大量に流入すれば、
失業は減らないことになる。