耐震構造??・・・虚しく哀しい現実
テレビで防災の専門家が(名前忘れました、スミマセン)が地震の時はビルのガラスに注意といっていました。地震で割れたガラスが落下して身体に当たったら切断され、場合によっては・・・・。 いまさらというよりも、哀しくなってしまいました。東京に本社のある会社が、それまで八重洲にあった三菱地所の貸しビルから南青山に自社ビルを建てることになりました。周囲のビルと同じようにガラス張りのモダンなビルの青写真が出来上がりました。しかし、それを見た創業者が 『 地震でもおきてガラスが落下して下の人にでも落ちたら危険じゃないか 』 との一喝でそのデザインは廃止され、ガラスの落下を受けるベランダつきのビルになりました。事業者のビルとしては変な、マンションのようなビルになりました。かといって違和感のあるようなビルでもありません。この話ばかりでなくロボットや飛行機でも有名なオートバイ会社?だからご存知だと思います。もう25年も昔の話です。その後も全面ガラス張りもしくはガラスの落下防止の無いビルが全国にどんどん建ちました。先ほどのエピソードのあるビルは、当時メディアでも取り上げられ翌々年には第28回BCS賞(建築業協会賞)を受賞していますので、建築業界ばかりでは無く世間には良く知られた話です。建築業界、ビル所有者、不動産デベロッパー、都市開発業者などもこの話をよく知っているはずです。でも東京を始め東海地震、南海地震など予測されている地域の最近竣工のビルすら地震の際のガラス落下対策のビル構造には見えません。日本一のあのビルも日本だけでなく海外でも同じような綺麗なガラス張りのビルを建てています。何年も前から地震対策が始められている静岡ですらそうです。ちなみに静岡は先ほどの創業者の生まれ故郷です。これほど世界に知られる国宝的な逸材を出した地域ですらこのような状況です。地震大国日本の耐震構造って何なんでしょう?倒れなければいい?姉歯事件だけが問題ではなさそうです。ビル下の歩行者や車両にガラスのミサイルを発射するようなビルを許す地震大国であり、行政であり、建築業界であり、デザイナーです。25年もの昔に震災の事を考えたその創業者の意思がこれらの業界に全く受け継がれていません。もし、ビルからガラスが落ちて負傷する事があればこれは人災です。知っててそのようなデザインをするのだから確信犯です。またそのようなデザインを求めるビルオーナーは、人命への配慮が足りないといえます。ガラスの割れや飛散防止の処置をするだけでは十分といえません。私たちは、これらのビルが今後どのような対策を講じるのか、行政がどう進めるのか注視したいものです。先日の地震報道では冒頭の会社の関連施設で地震による壁の崩壊で一人の方がなくなったそうです。ご冥福をお祈りします。失われた従業員の尊い命に対し、創業者のご意思を受け継がれ、是非、日本の防災と危機管理のリーディングカンパニーとなるよう祈念します。今回の震災で被災された皆様にお見舞い申し上げます。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。